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 心の余裕
投稿:長野央希
先日、よく行く居酒屋の大将が、体調を崩して緊急入院されました。幸いに10日ほどで退院されて、営業も再開できるようにはなっておられますが、緊急入院した日に、お店に予約を入れていたお客さんに、キャンセルのお願いの電話をされたそうです。大半のお客さんは、大将の体調を気遣い、キャンセルを快く受け入れてくれたようですが、ごく一部では「体調管理もプロとしての当然の義務だろう」といった主旨から、キャンセルに対して激怒されていたという話を聞きました。
こういった人は、想像力が欠如しているのだろうかとも感じてしまいます。自分は病気やケガとは無縁でいられると考えているのでしょうか?そもそも、どんなに体調管理をしていても、不可抗力の様な形で、病気になったり、けがをしてしまうような事態はありえます。血液疾患などは、大概が青天の霹靂の様な状況ばかりです。
私は落語が好きで、特に5代目古今亭志ん生をよくCDで聞きますが、彼は酒を飲んで高座に上がることがよくあったようです。(今の時代では、それ自体叩かれそうですが・・)寄席の高座でいねむりをしてしまったときに、弟子が起こしに行こうとすると、お客さんが「寝かしておいてやれ」と言い、客席の爆笑の中、眠り続けたという話があります。お客さんの実に粋な計らいと言えます。心のゆとりのある時代だったのでしょうか?
少し前までの日本は大変貧しく、ほんの一握りの人たちしか、欲しいものを手に入れることがかなわない時代が長かったと言えます。更に、貧富の差に関係なく、大半の病気は治す術もなかったと言えます。要するに、日本人の多くは耐え忍ぶことに慣れていたのだと思います。戦後の高度経済成長を経て、多くの人が色々なものを好きなように手に入れられるようになって、忍耐力という面では大きく退化してしまったように思われます。その結果、自分の思うようにいかない事態があると、怒りを爆発させてしまう人が増えてしまっているのかもしれません。
また、欧米的な合理主義、効率主義や大量生産大量消費といった概念が人間の心性にゆがみを生じさせているのではないかと考えてしまいます。合理的でなかったり、効率的に物事が遂行できない場合、無能な者とレッテルを貼られ、他にいくらでも交換要員がいるのだという脅しの中で、日々不安を抱きつつ生きていれば、精神的に摩耗してしまうのではないかと懸念しています。
科学の進歩で、未だかつてない便利さを享受している一方で、科学の進歩に足並みをそろえられない人間の精神は、悲鳴を上げつつあるような恐ろしさを感じてしまう今日この頃です。


2020年9月18日(金)

 口腔ケア
投稿:長野央希
私は、以前血液内科の医師として勤務しておりました。血液内科疾患の患者さんは、血液疾患そのもののためと同時に、抗がん剤やステロイド等による治療によって、免疫の低下している方が多いと言えます。
そのため、自分の上司も口腔内のケアの重要性について、盛んに患者さんへ説明しておりました。
口腔内のいわゆる雑菌と呼ばれるものは500〜700種類も存在しているといわれます。代表的な物でも、黄色ブドウ球菌、緑膿菌、肺炎桿菌、インフルエンザ菌やカビであるカンジダなどそうそうたる顔ぶれと言えます。
通常では、無害な菌も、免疫不全状態になれば、宿主に牙を向いてくることがあります。強力な抗がん剤治療を行ったりすれば、口腔内や腸管の粘膜障害から、常在菌が感染を引き起こす場合もあれば、口腔内菌による不顕性誤嚥から肺炎を生じたりすることもあります。
そのため、血液疾患で強力化学療法を行うような場合には、齲歯(虫歯)も含めた口腔内菌や、痔が時に重症感染を引き起こし、命取りになりかねないため、それらの管理が極めて重要と言えます。
口腔ケアには、いわゆる歯磨きもさることながら、舌ブラシでの舌のケアも大切と言えます。このことも、先述の上司がしきりに患者さんに話をされておられたのが印象に残っております。
先月か先々月にイソジンが新型コロナに良いというような報道がされておりましたが、イソジンがコロナに有効というよりは、口腔内を清潔に保つことで、口腔内菌による二次性肺炎を予防できるだろうということなのではないかと思われます。
腸内細菌フローラと肥満や糖尿病との関連なども指摘されるようになってきた昨今、これまで軽視されてきた体内の常在菌が少しづつ注目されてきております。我々人間を含めた生物は体内の常在菌と共生しています。これらの多種の常在菌とよりよい関係を築くことが、ある意味健康でいられることの秘訣と言えるのかもしれません。



2020年9月14日(月)

 当たり前のこと
投稿:長野央希
私は、この15年、欠かさず、夏季休暇を利用して、広島にカープの応援に行ってきました。今年も、9/8に対ヤクルト戦のチケットを購入しておりました。しかし、思いのほか、勤務医時代よりも休暇を取ることがためらわれる事実に気づき、同時に今年はコロナ禍も鑑みて、広島行は断念いたしました。カープが全くエンジンがかかってこず、調子が上向かない現状で、カツを入れてやりに行こうと思っていましたが、大変残念です。例年であれば、広島に野球観戦をして、翌日に厳島にわたり、厳島神社参詣の後、島内の弥山という山に登山をしてから、瀬戸内海の幸を食べ、そののち足を延ばして由布院の定宿で湯治をするのが定番なのです。大分は魚介も肉も、焼酎もおいしいので、そこで一泊をして、時間に余裕があれば、レンタカーで九州巡りをしたり、奈良に行って、古墳・神社巡りをしたりしてから、鎌倉で鶴岡八幡宮参拝して、頼朝公のお墓にお参りをしてというのも、好きなりょこおうコースであります。それらを含めて、今年は取りやめました。
コロナに関して、どこまでの移動制限をするかは、今尚、議論の余地の残るところですが、医療従事者として、患者さんが嫌がるようなことは極力避けなければならないと考えております。
このように当たり前の旅行すらままならない状況が続いております。
当たり前のことで思い出すことがあります。東北の震災で3/13に石巻に行った際には、避難所では上下水道とも機能がマヒしておりました。我々にとって、日常では上下水道は、当たり前すぎて、何とも思わないレベルの物ですが、実は当たり前のことではなく、色々な人の管理の賜物なのだということに気づかされました。上下水道は衛生や健康維持の根幹にもなってきます。こういった、当たり前ではないのに当たり前のように享受できる幸せを、かみしめていく必要があるのだと思います。
コロナ禍で、色々と日常生活に変化が生じておりますが、改めて、謙虚に自自然も含めたすべてのものに感謝の念を持つという日本古来の伝統的な思想に立ち返りたいものです。

2020年9月11日(金)

 台風一過
投稿:長野央希
先週末から今週頭にかけて、台風10号が、記録的な強さを保って、九州に上陸し、甚大な被害をもたらす可能性があると報じられてきましたが、被害の出た地域があったものの、不幸中の幸いで、報道ほどの被害は免れました。
とはいえ、台風シーズンの本番はこれからとも言えます。
昨年はラグビーW杯の期間中に、台風による大雨の被害が著しかったことは記憶に新しいところではあります。
最近は地球温暖化の影響もあってか、梅雨の雨量や台風の規模が常に記録的な状況となっています。地球の温度の高い状態が持続すれば、こういった「記録的」な大雨や台風は常態化していってしまうのではないかと懸念せざるを得ません。
今月、来月は、引き続き台風への備えをしっかりしていくことが必要かと思われます。
また、日本全体としても気温が高くなってきている点で、基本的に台風の影響をうけない北海道も、今後は台風と無縁というわけにはいかなくなるかもしれません。
台風被害、大雨被害は、日本全国で起きえる事象と考え、防災に取り組む必要があります。被災した場合に、我々医療機関もどのような協力ができるかを考えつつも、行政などとも密な連携をとって、転ばぬ先の杖としての対策を講じておく必要があるものと思います。


2020年9月9日(水)

 浄福を得んがためには、各々その流儀あるべし
投稿:長野央希
タイトルはプロイセンのフリードリヒ大王が述べた言葉です。
信教の寛容を示した言葉として独語辞書に載っていたりします。

先日、フランスのシャルリー・エブドという雑誌がイスラム教のムハンマドを侮辱するような風刺を載せて、すごい売れ行きであるという記事がニュースになっておりました。この風刺雑誌は、以前から、ムハンマドを冒涜するような記事を載せて、襲撃にあったりしていました。
襲撃自体は許される行為ではありませんが、彼らの載せている記事も、表現の自由で片付けるべき内容なのか、甚だ疑問を禁じ得ません。
私はイスラム教徒ではありませんが、イスラーム文明、文化には興味があり、多少勉強していたこともありました。
表現の自由と言って、他人の家族や親類を公然と馬鹿にして良いものでしょうか?馬鹿にされた側になってみて考えていただきたい。イスラム教徒にとっては、父母を超えるほど尊敬してやまないムハンマドを、他教徒が侮辱するべきではないと思います。表現や信仰の自由を、はき違えている人が多いように思えてなりません。
そもそも、件の雑誌が毎年のように挑発的な行為を繰り返しており、マカロン大統領からも表現の自由を守るものとして称賛されたりしましたが、こういった背景には白人の帝国主義の名残としての差別意識が透けて見えるようで、大変不愉快に思います。自分たちが植民地化し、虐げ、搾取してきた地域の人たちを軽んじても、恥ずかしいと思わない心性があるように見受けられます。(本人たちは差別意識が根底にあることにすら気付いていないかもしれませんが)
それこそ、今年は時に過剰とも思えるくらいに、差別を糾弾するような出来事が多くありました。そんな中で、「表現の自由」の名のもとに、多くの人を不快に思わせる内容、差別的な内容を述べ立てる白人的傲慢さが無くならない限りは、永久に差別はなくならないだろうと思います。


2020年9月7日(月)

 猛暑の中で
投稿:長野央希
昨日は近づきつつある台風の影響もあるのか、フェーン現象で、新潟もひどく暑い一日となりました。魚沼では、所により40℃まで上昇しておりました。溶けてしまいそうなほどの暑さにうんざりしていると、また、車中での子供の熱中症死のニュースがありました。
高松市で車中にいた6歳と3歳の女児が亡くなったということです。昨日の高松市の最高気温は36.6℃であったということですから、車中の温度がいかばかりであったかは想像するに難くはありません。
子供を車中に残した母親が、どのような用事で、どれほどの時間車を離れていたのかは報道されていないため、無責任に母親を非難することは控えます。ただ、車に残った子供たちのことを考えると、いたたまれない気持ちになります。
想像してみましょう。
車に残された子供の気持ちを。最初は、すぐに母親が戻ってくるだろうと待っている。一向に戻ってこないことから、不安や恐怖に襲われる。元気なうちは、泣きながら、車の窓を叩いていたかもしれません。6歳の姉の方は3歳の妹を気遣っていたかもしれない。そのうち、高体温で脱水も進んで、泣く余力もなくなり、絶望感の中、徐々に意識がなくなっていく。どれだけ、辛かったか。
あるいは、想像してみてください。もし自分が、その車の前を通りかかった時に、窓を叩いている子供がいるのを目撃してしまったら。車には鍵がかかり、開けてあげられない。警察や救急車を呼んでも、すぐに来てくれないうちに、子供が力尽きていく一部始終を見てしまったら。自分の無力感を呪いたくなるかもしれない。
また、もし自分が、その当事者で、車中に子供を置いていった親であったらと想像してみましょう。自分が子供を死なせてしまったという自責の念と後悔の念を抱き続けつつ、家族や親類、社会からは白眼視される一生を送らねばならない。
ちょっとした油断やミスが、これだけ大きな結果をもたらしてしまうのです。そして、こういったことは、他人事ではなく、常に自分も当事者になりえるということを想像して、どうしたら、ミスを未然に防げるのかという対策を一人一人が講じていかねばなりません。
二人の幼い命に関しては、御冥福を祈りつつ、こういった事故(場合によっては事件)がこれ以上繰り返されないことを切に願います。


2020年9月4日(金)

 日本人のと特質
投稿:長野央希
私も色々な病院で働いてきました。東京、北海道、埼玉、新潟と様々な経験をさせていただきました。
地域によっての特徴の差はありますが、一般的に言って、多くの肩書を持つ医者は、その人のレベルがどうあれ、一目置かれる傾向があります。この傾向は都市部でかつ年齢が下がると弱まり、地方の高齢者になると、この傾向が強まる印象があります。
同じ医療を行っていても、部長だの院長だの博士だの肩書があったり、医師の年齢が上になれば、患者さんからより一層有難がられることがあります。
そういう意味で、日本人(どこの国でもそうかもしれませんが)は権威者に弱いという特徴があるように思われます。権威者が言うことは絶対の様に感じてしまう人も少なくないと言えましょう。医師の中でも、そういった面がしばしば見られます。勤勉な意思は、多くの論文を読みます。より権威のある論文雑誌や権威のある著者の言うことを、不可侵のものの如く有難がる人がいます。その道の大家の言うことなので、正しいことが多いのは間違いないとは思いますが、こういった権威者信仰の様な姿勢はいかがなものなのだろうと考えてしまいます。かつて、ガリレオ・ガリレイは医師を志していましたが、来る日も来る日もアリストテレスやガレノスの著書を盲目的に読まされることにうんざりして、医師の道を諦めました。権威者の著述をやみくもに覚えることは、いわゆる学校秀才にとっては、最も得意とするところではありますが、ガリレオの時代の医学の姿勢とあまり大差がないように思えてしまいます。
また、日本人はブランドに弱いとも言えます。これも、権威に弱いのと通じる部分があると思われます。ブランドと言いうだけで、その縫製がどうか、丈夫さがどうか、デザインがどうなのかなど、あまりこだわらずに、高額を払っている人たちがいます。
有事においては、上の者が言うことに、盲目的に従属し、猪突猛進にことをすすめることが大切な場合もありますし、こういった姿勢が日本の高度経済を推し進める原動力になってきたとも言えますが、平時には、色々な物事を自分の五感で感じ、時には疑問を呈することも重要なのではないかと思う今日この頃です。

2020年9月2日(水)

 新型コロナ 
投稿:長野央希
依然として、連日のように感染者が何人、どこそこでクラスター発生などのニュースを見ます。
同様にすこしずつ、研究機関によるコロナウイルス関連の研究成果も発表されるようになってきております。
先週には、大阪大学による報告で、新型コロナウイルス(COVID−19)は早期にサイトカインのIL-6が血中で増加し、ここから血液凝固を促進する分子であるPAI-1を放出する結果、肺炎の重症化やDICなどの重症病態を惹起しているということがわかってきました。
これまでにサイトカインストームを抑制する目的で、関節リウマチやキャッスルマン病などの自己免疫的な疾患に使われるトシリズマブ(アクテムラ)が使用され、有効性が確認されておりましたが、上記の報告からもIL-6阻害薬であるアクテムラが新型コロナの重症例に有効である機序が再確認されたと言えます。
一方、香港から新型コロナ感染から回復した男性が、4か月半を経て、再感染したという報告がありました。二回目の検査では一回目の検査とは異なるコロナウイルス株であったということであり、今後、集団免疫が獲得されても、COVID-19の感染が継続する可能性がありえると言えます。
また、ワクチンがどこまで有効であるのか、さらなる検証が必要であろうと思われます。

分からないことが多いために、徒に不安が増強されてしまっており、それによりうつ気味になってしまったり、ヒステリックに反応してしまう傾向があります。そう言いう意味でも、少しづつとは言え、徐々に色々なことが分かってきていることが極めて重要であります。
コロナそのものから健康を守ることも重要であり、同時にコロナに関わって生じている社会の歪みを、少しでも解消していかねばならない時期にあると思います。


2020年8月31日(月)

 いじめ
投稿:長野央希
吉田裕著『日本軍兵士』を読みました。
先の大戦末期は軍紀の乱れも著しく、古参兵が新兵に対して、軍人精神の注入ということで、拷問の様な私的制裁が行われている例が少なからずあり、時には死亡事故にまで至ることもあったようです。その際に事故のあった班の分隊長から軍医に対して、検死内容の改ざんを依頼されるケースもあった模様です。軍として、私的制裁を厳禁していたものの、下士官や下級士官が見て見ぬふりをしていたりと言いうこともあったようです。
これを読んで、何年か前の相撲部屋の「かわいがり」の結果で亡くなった若手力士の事件を思い出しました。
戦前、戦中の悪しき伝統が、一部の業界では脈々と生き続けてきたのだなと感じましたが、流石に現代では、そういった悪習は徐々に排除されてきてはいると信じています。

いじめにも様々あり、身体的ないじめから精神的ないじめ、はたから見ても、間違いなくいじめとわかるものから、傍目ではいじめなのかじゃれあっているのかもよく分からないものまであります。
私は横浜にある高校にいたため、寮に入っておりました。入寮して一か月ほどしたところで、寮生の一人の両親が「息子がいじめられた」と怒鳴り込んできて、結局その生徒は退寮していったという事件?がありました。
私は、その生徒とそれほど接点がなかったため、挨拶や軽く会話する程度の関係でしたが、とてもいじめられているようには見えませんでした。実際、いじめの内容は妙なあだ名をつけられたということだったようです。
いじめていたとされる生徒たちとも、後日仲良くなりましたが、とてもいじめをするような連中でもありませんでした。恐らく、無邪気に友人とじゃれあっているような感覚で、あだ名をつけていたというのが実情だったのであろうと思われます。この時に学んだことは、被害にあった側が「いじめられた」と感じれば、そこにいじめが成立するのだということです。
これはセクハラやパワハラ、ひいては差別にも言える話であろうと思います。
昨今では、ネットでの書き込みがいじめに発展していく場合もあり、何気ない生活の中で、突然自分がいじめの被害者にも加害者にもなってしまいうると言えます。
残念ながら、いじめも差別もこれまでなくなった試しがありません。
だからこそ、常に自分や身内や友人がいじめの当事者になる可能性を考えて、自分がその被害者になったらという想像力を働かせて、いじめの問題を考えていかねばならないのだと思います。

2020年8月29日(土)

 雑草
投稿:長野央希
先日、長らくサボっていた庭の草むしりを行いました。
梅雨が長かった影響もあるのか、庭一面で恐ろしいほど雑草が繁茂しておりました。
雑草にも様々なものがあり、私の背丈よりもあるものから、はかな気にひっそりと生えているもの、大変きれいな青紫色の花を咲かせているもの、ラズベリーの様な実をつけているものまで色々とあって、面白いと思いました。
また、背丈が高くても、根をそんなに張らないために、簡単に引き抜けてしまうものもある一方で、背は低いのに恐ろしく根を強靱に張るため抜くのが一苦労なものもあったり、木の枝くらいの強度を誇る茎のものもあったりと、面白いだけでなく、かなりの重労働になりました。加えて、蜂や蜘蛛が自分の住処を死守しようとしているようで、何だか自分のやっていることで罪悪感のようなものも感じてしまいました。
 人があまり来ないような山で、山歩きをしてると、雨の多い時期では一週間で二倍の背丈に伸びていたり、登山道が獣道の如くなるのを、しばしば見かけましたが、雑草の生命力には感服せざるを得ません。

思えば、雑草というのも失礼な呼び名ではあります。人間にとって、食用にならなかったり、役に立たなかったり、邪魔であったりということで、雑草と総称されてしまっています。
中には雑草から抗がん剤の成分や漢方薬の成分などが見つかることもありますので、もしかすると、今後はより多種の雑草が”人間にとって”有用であると判明してくる可能性もあります。あの生命力の強さを研究するだけでも、何か興味深い発見が得られるのかもしれません。

私も、雑草を見習って、人からどう言われようとも、自分の信念を守れるような強さを持ちたいものだと思いました。

2020年8月25日(火)

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 訪問診療
投稿:長野央希
魚沼地域で、月一回ながら、訪問診療に携わらせていただくことになりました。患者さんの疾患や状況もさることながら、それぞれの家庭の状況なども千差万別であり、そのため、それぞれのケースで求められる医療も異なり、提供する医療サービスも、それに応じて変化するという意味で、非常にオーダーメイド的といえると思います。
勿論、在宅で行える治療は限られており、いわゆる最先端医療を行うような意味でのオーダーメイド治療とは異なります。
それでも患者さんや御家族の状況によって、そのニーズに丁寧に対応する必要があり、究極のオーダーメイドともいえるかもしれません。
患者さんが、住み慣れた場所で、少しでも長く過ごしていただけるように、医療者は努力する必要があることを、改めて認識させていただきました。
当院でも、徐々に訪問診療などを行っていきたいと考えておりますので、宜しくお願い致します。


2020年7月3日(金)


 日本の医療
投稿:長野央希
自粛解除後、都内では昨日も60人の感染者が判明している。
また、米国では、さらに膨大な感染者数に上ってきている。
米国での陽性者の中での重症者の占める割合がどうなっているのか、どうなっていくのかが注意すべき点ではあるが、少なくとも、3〜4月の頃の状況のような医療崩壊の危機のような状況にはなりにくいのではないかと考えている。今回の新型コロナによる重症化に至る機転が、より分かってきているためである。キーワードはサイトカインストームとDICということになろう。
重症になりやすいタイプの人の傾向もわかるようになっており、そういった方々で重症化しそうな兆候を早めにとらえられることで、DIC治療を早期に行ったり、適切な免疫抑制療法を行い、重症化の芽を摘むことがしやすくなってきていると思われる。
一方で、WHOやCDCは、当初新型コロナに対してのステロイド治療は推奨されないという論調であったが、ここにきてデキサメタゾンは死亡率を低下させるというような報告も出てきており、どちらが正しい見解なのかという問題もある。自分も、短期間ながら、新型コロナ治療にあたってきたため、確実に新型コロナの肺炎でステロイドが一定以上の効果を有していると実感しており、相当数の臨床医は、経験的にステロイドの有効性を把握しているはずである。(勿論、安易にステロイドなどの免疫抑制治療を行うべきではないし、コロナに細菌性肺炎が合併しているような場合では、当然ステロイドは控えるべき状況にもなるが)
そして、実際のところ、WHOが推奨していなかろうが、必要に応じ、ステロイドを使ってきていたと考えられる。
しばしば、日本のマスコミは欧米の医療をほめ、日本の医療に問題があるような報道をされているが、2009年の新型インフルエンザの時も然りであったように、毎年、米国ではインフルエンザで1万人を超えるような死者が出るのである。要するに、ごく一部の、高額な保険を支払っている富裕層が、超一流で最先端の医療を受けられるものの、多くの国民は、さして褒められた医療すら受けられていないという現実があるのである。
国民皆保険の日本では、おしなべて、平均的でそれなりに良質の医療を受けられていることを無視して、日本を貶める報道というのは、明治以来の日本人の西洋文明に対するコンプレックスを如実に表していると言えよう。
安倍首相の言うジャパンモデルが、なにを指しているのかは判然としないが、少なくとも日本の医療を自信をもって世界に発信していくことも重要なのではないかと思う今日この頃である。

2020年6月29日(月)


 
投稿:
現在、魚沼と新潟市を週一回行き来しておりますが、この時期の魚沼での楽しみの一つはホタルです。
小出の市街地からジョギングで行ける距離、あるいは車で五分圏内のところに、隠れたホタルのスポットがあります。
勿論、観光地のようなわけではないので、ホタルが乱舞するような状況とは違いますが、それでも、淡くほのかなホタルの光が、はかなげな美しさを放っています。
昨日も、二か所見てまいりましたが、涼しげにホタルが飛んでいました。そうかと思うと、急に猛スピードで飛んだり、点滅がせわしなくなったりと、見ていて飽きませんでした。
ホタルの光は、色々なものを削ぎ落した、シンプルな美であると思います。
翻って、人間界では、常に宗教や人種、主義主張で、小競り合いが繰り前されています。いたずらに情報があふれているために、その情報におぼれて、結果的に本来の人間のあるべき姿から逸脱したり、人間不信に陥ったりしているように思えてしまいます。
もっと、人間もシンプルに生きれば、より平和共存できるのではないかと思いながら、ホタルの光を目で追っていました。
今年は様々なことがあって、人々も疲弊し、心も荒みがちになっていることもあり、ホタルから、そんなことを考えてしまいました。


2020年6月25日(木)


 世界情勢とコロナ
投稿:長野央希
日本ではコロナの発生件数が減少、落ち着いてきたかのように見えておりますが、世界的には依然として、猛威を振るっております。
WHOの報告では、一日での発症者数が過去最多を更新したとのことです。
ひとたび、規制が緩和されると、なし崩し的に、緩和すべきでないことまで、緩んでしまうというのが人間社会の常ではありますが、気のゆるみも含めて、感染を拡大させている可能性があります。
高温で多湿の環境では、ウイルスの脅威が減ることも期待されておりましたが、パンデミックとなっている現状では、それも期待できないというのが専門家の大方の見方となっている模様です。
殊に米国の連日のデモ、集会は、一層感染を困難なレベルにしているといえましょう。米国政府はコロナ感染対応においても、人種の分断という問題においても、既にイニシアチブが取れていないように見える状況で、はたして、コロナ感染を終息に向かわせるような方策がとれるのか、甚だ疑問です。米国での感染は、少なくとも第二波ではなく、第一波が持続している状態といえます。この状況が遷延している間は、世界中に感染を波及させる恐れが高いと思われます。
新潟県でも一か月ぶりに感染者がおられたようですが、報道によるとやはり海外渡航歴がある方のようです。
米国をはじめとした世界情勢を鑑みると、当面海外との往来は今もなお控えるべき段階であろうと考えられます。
日本では、コロナに感染したとしても、大半は軽症とはいえ、一部では重症化するケースがあることも間違いなく、君子危うきに近寄らないスタンスが重要と言えると思います。


2020年6月22日(月)


 北別府さん 頑張ってください
投稿:長野央希
私は広島東洋カープのファンですが、6/19にようやく2020年度のプロ野球が開幕する予定で、わくわくしてきているところです。
ただし、今年は広島の話題としては、もっと大切なことがあります。
北別府さんが成人T細胞白血病で現在、末梢血幹細胞移植を受けて、闘病中であることです。
私は血液内科診療に携わってきただけに、マスコミで報道されるような血液疾患に対して、注意を払ってはいましたが、元広島の往年のエースの件となれば、より敏感になりました。
ブログを見ていると、息子さんからの末梢血幹細胞を移植して、副作用などで難儀をされているようです。
北別府さんといえば、投手王国と呼ばれた広島の絶対的なエースともいえる方でした。大野、川口、金石など、ストッパーで津田、野手でも高橋慶彦、山崎、長内、重鎮として山本、衣笠などなど今でもわくわくするようなメンツがそろっていたころのエースでした。
それだけ鍛え上げた肉体でも、血液疾患に対する抗がん剤治療や骨髄移植治療はつらいものであることは間違いないと思われます。
自分も、血液疾患での化学療法など行うたびに、治療の副作用や合併症で苦しむ患者さんの姿を診て、時には心苦しい思いもしてきました。そんな中で、病気が寛解、あるいは治癒に至るような患者さんの姿を見て、心から喜び合えたものです。
北別府さんも、長い闘病生活とはなろうと思いますが、一刻も早くお元気になられることを切に願います。
山本浩二さんも闘病生活をされておられるようですが、頑張って克服していただきたいと思います。
二人のためにも、今年はカープが優勝してもらいたいと期待しております。


2020年6月17日(水)


 新型コロナ
投稿:長野央希
昨日、一昨日と都内での新型コロナ陽性者数が50人近くと増加しております。これは、いわゆる「夜の街」で働く人の集団検査の影響もあろうと思われます。
一方で、米国では人種差別への反対デモが全国に広がっており、これによってコロナの感染が再度燃え上がりはしないかと懸念せざるを得ない状況です。また、北京でも再度感染者が増加に転じております。
短期間ながら、コロナ診療に携わったものとして、新型コロナは大半が軽症であるか、無症状であるため、(少なくとも日本では)不必要にパニックになるべきではないと考えます。ただ、高齢者、癌のある方、若くても男性、肥満、糖尿、喫煙(肺気腫)などの条件がそろうと、一定の割合で重症化する印象を受けましたので、決して油断していいものでもないと言えます。
無症状のコロナ陽性者から、このような重症化の危険をはらむ人たちに感染が拡大する可能性を常に考えておく必要があると考えられます。
新潟は幸い大きな流行に見舞われずにここまで来ておりますが、これだけのグローバル社会では、第二波の流行も対岸の火事と受け流すわけにもいきません。我々、医療者は行政とも連携をとって、第二波への対策を練っていく必要があると改めて感じております。

2020年6月16日(火)


 サルコペニア予防
投稿:
当院の近くにあるスポーツセンターも、コロナの影響で、一時休業されておりましたが、ようやくジムも含めて再開されております。拝見しますと、多くの中高年の方々が様々な運動にいそしんでおられます。非常に良いことだと思います。
昨今は、筋肉量の減少からくる身体機能の低下(サルコペニア)が話題になっており、その予防のために適度な運動、適切な食事が極めて重要と言えます。
これまでは医療といえば、病気を治すことに主眼が置かれておりましたが、これからはいかに病気にならないようにするか、あるいは大病になるのを未然に防ぐかという予防の医療がより大切になってくると考えます。
そういうことも、患者さんとともに考えていきたいと思っております。
尚、これからの季節、運動中の脱水、熱中症にはくれぐれもお気を付けください。

2020年6月13日(土)

 ブログを始めました。
投稿:長野央希
急激に真夏のような天候になってきている今日この頃。
全国的にも、ようやく新型コロナ感染が収束に向かいつつあるのかと期待する日々です。幸いに、新潟県は大きな流行のうねりにもまれることなく、本日に至っております。
私は、4月末から5月いっぱい、北埼玉の病院で新型コロナ診療のお手伝いをしてまいりました。関東もひとくくりにはできず、埼玉も大宮や川口など南部と、熊谷などの北部では、大分感染者数も異なっておりました。マスコミ報道で、コロナの恐ろしさ、悲惨さが盛んに取り上げられておりましたが、確かに重症化した場合は厳しい経過をたどりえますが、多くの場合は、軽症であったり、無症候性であったりします。
この疾患に関しては分からないことが多い点や、治療法が確立されていない点で、人々の恐怖が増幅していってしまいました。このこと自体は、ある程度やむを得ないことではありますが、過剰にマスコミが恐怖をあおった感が否めません。
手洗いをする、外出時にはマスクを着用する(自分の感染予防というよりは、自分が感染していた場合に周囲に感染を広げない意味でも)など基本的な注意をしつつ、正確な情報のもとに、適切に怖がりながらも、節度を守って生活を楽しむことが重要と感じました。
我々医療者も、マスコミも、いかに正確な情報を、皆さんにお伝えできるかが大切であり、それこそが本来のインフォームドコンセントのあるべき姿なのかもしれないと、改めて考えさせられております。

毎日とはいかないと思いますが、思うことがあれば、ブログを更新させていきたいと思いますので、今後とも宜しくお願い致します。

2020年6月10日(水)



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