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 オズウイルス
投稿:長野 央希
昨年2022年初夏にウイルス性心筋炎で亡くなった茨城県の70代女性からオズウイルスが検出されたという報道を見ました。
正直なところ、このオズウイルスというウイルスをこれまで聞いたことがなく、国立感染研究所のHPで勉強させてもらいました。
このウイルスは2018年に新たに分離同定されたものとのことです。
しかも、現在の所、日本以外では同定されたことがなく、しかも、この亡くなられた女性が世界初のヒト感染の報告例であるとのことです。
オズウイルスというのはオルソミクソウイルス科トゴトウイルス属で、基本的にはマダニやヒメマダニを媒介動物として、脊椎動物に伝播するようです。
トゴトウイルス属の中には、Bourbon virus(BRBV),Dhori virus(DHOV),
Thogoto virus(THOV)といったものがあり、前2者は脳炎や髄膜炎を惹起させているという報告が有り、後者は急性骨髄抑制を引き起こしたとのことです。
マダニ媒介の感染症で言えば、従来有名なものとしては、ツツガムシや日本紅斑熱(リケッチャ感染症)や重症熱性血小板減少症候群(SFTS)ウイルス感染症が挙げられます。SFTSは依然として、重症化リスク、致死率とも侮れないものがあります。ただし、現段階では、西日本が主体であります。ただ、今後は温暖化が進めば、新潟であろうと東北であろうと感染地域が拡大していく恐れがあります。
いずれにしろ、マダニに咬まれた場合に重症感染症を発症する可能性があると言うことは認識しておく必要があります。
これから、夏場にかけ肌の露出も増え、山や森林などの自然の豊かな場所に行く機会も増えていきますから、マダニへの意識も忘れないようにしていただければと思います。
私も、山歩きをしますが、以前は暑くて半袖短パンという出で立ちであったことはあります。しかし、一度ウルシの木に知らずに接触して、腕が広範囲にかぶれたことが有り、ひどい目に遭いました。それ以降は極力肌を出さないようにしています。
マダニの多いような地域では、くれぐれも露出を減らし、帰宅したら、早めにシャワーを浴びるなどのことに気をつけいただきたいと思います。

2023年6月23日(金)

 北別府さんの御冥福をお祈り致します。
投稿:長野 央希
広島の往年のエースであった北別府学さんが、本日永眠されました。
成人T細胞白血病(ATL)で骨髄移植後の容態が思わしくないということはSNSなどで伝え聞いておりましたので、ある程度覚悟はしておりましたが、大変残念です。
65歳と言うのは、現代では大分若いといわざるを得ません。
自分がカープファンになった頃というのは、北別府、大野、やや遅れて川口という先発三本柱がいて、ストッパーで津田がいてという時代でした。
津田さんは、本当に若くして脳腫瘍で亡くなられ、そのときも、大きなショックを受けたものです。
衣笠さんも亡くなり、今回北別府さんも亡くなり、カープの黄金時代を支えてきた方々が、鬼籍に入られたり、年老いていく姿を目の当たりにするのは、仕方の無いこととはいえ、大変さみしく思われます。


北別府さんは、現役時代は野球で、ATL罹患後は、骨髄移植も含めて闘病に全力投球されてきました。移植後は、大分辛い日々であったでしょうから、本当に頑張り続けた人生であったのだと思います。だからこそ、心の底から「お疲れ様でした。ゆっくりお休み下さい。そして、本当に有難うございました。」と言いたいと思います。
御冥福をお祈り致します。

2023年6月16日(金)

 初夏
投稿:長野 央希
毎週魚沼に行っておりますが、田んぼ山々の青々した美しい季節になってきました。まだ、蛍が出るには早いかなと思いつつ、個人的に好きな蛍のスポットに行ってきました。流石にまだ蛍が飛び交っているような状況にはありませんでしたが、一匹だけ川から田んぼまで広範囲に飛んでおりました。
毎年、必ず蛍の飛び交う時期に先んじて、一匹ないし二匹程度飛び出す印象があるのですが、今年もそういったフライングのように一匹のみ飛んでおりました。いつもの如く、このフライングのような蛍は子孫を残すために相手を見つけられるのだろうかと心配になってしまいました。ほとんど仲間が見つからないような環境下で孤独に生きていることを踏まえると、あの光は哀愁以外の何物でもないように見えるのですが、もしかすると、周りとの軋轢もなく、思う存分飛び回れることが、実は自由を謳歌しているような誇らしい生きざまなのかもしれないとも思えて、何か複雑な気持ちになります。
来週辺りから、もう少し蛍の飛ぶ数も増えてくるのではと期待しつつ、見守っていきたいと思います。

また、早朝には、田んぼの上空を燕が沢山飛び回っていました。餌となる虫はたくさん飛んでおりましょうから、燕にとっても実にいい季節になったと思えます。
山と川に囲まれ、一面田んぼが広がる地域を散歩するだけで、心がきれいになる気がします。
勿論、数十年前から比べれば、大分自然が減り、蛍なども生息域が大分狭まっていることは間違いないのですが、それでも、日本の原風景の残る魚沼という地域がとても好きです。何とか、この美しい風景をいつまでも残していきたいものです。
それでも、高齢化が進み、若者の流入が減少すれば、田畑も里山も土地が売りに出されてしまう恐れがあります。結果的に、外国人に購入されてしまい、外国籍の土地になってしまうのではないかと言う危惧、起業家による買い占めなどから、美しい自然が営利目的に破壊されてしまう恐れを抱かざるを得ないのです。こういった不安が杞憂に終わってくれればいいのエスが、日本の美しい原風景を守るには、それ相応の努力が必要なのだと思います。

2023年6月8日(木)

 業務連絡
投稿:長野 央希
連休明けで、徐々に、2023年度の新型コロナウイルスワクチン接種券が送られつつ在るかと存じます。
ワクチン接種のご希望が在りましたら、御電話にて御予約をお願い致します。
025-260-5921でつながりにくい場合は、025-260-7243におかけください。

該当者は65歳以上、12歳から65再未満で基礎疾患がある方、医療関係者となります。それに該当されない方は9月までお待ちいただくこととなります。
ただし、65歳未満でも、初回のワクチン接種(1,2回目)の方は、ワクチン接種が可能です。ただし、初回ワクチンに関しては、いわゆる従来型ワクチン
(二価ワクチンではない)になります。

また、新潟市の方針として、今後のワクチンはモデルナ社製の二価ワクチンになる予定です。当院でも、現在はファイザー社のものがストックが在るので、当面はファイザー社製ワクチンになりますが、ストックがなくなり次第、モデルナ社のものに切り替わりますので、御承知おき下さい。





なお、レバレジーズという看護師さん向けのサイトに当院が紹介されておりますので、ご興味がある方は以下〜アクセスしてみてください

https://kango-oshigoto.jp/media/article/38894/
2023年5月15日(月)

 ゴールデンウイーク中の業務形態など
投稿:長野 央希
連休中の業務時間は以下の通りとなります。

5/2までは通常通り
5/3 休診
5/4 9:00〜12:00 発熱外来のみ
5/5  休診
5/6 通常営業(9:00〜12:30)
5/7 休診
5/8以降は通常通り

5/4の発熱外来ではインフルエンザ及び新型コロナウイルス抗原検査は行えますが、PCR検査は行えませんので、御了承ください。

なお、5/8以降 感染症法改定で、新型コロナ感染症も感染症法5類となりますが、ここにきて、新型コロナ患者数の増加の懸念もあることと、発熱以外の患者さんの気持ちの整理がすぐにつかないことを考えあわせ、5月以降も、当面は発熱患者さんは、基本的に発熱外来での診療とさせていただきます。
現状通りで、発熱外来に関しては予約制となりますので、御電話でご相談ください。

2023年4月24日(月)

 業務連絡
投稿:長野 央希
4/1より、9価の子宮頸がんワクチンが公費となりました。
1回目の子宮頸がんワクチン接種ご希望の方は適応となりますので、御電話にてご相談下さい。
尚、既に1、,2回目の接種をされておられるかたは、適応外となってしまいますので、御了承ください。

また、2023年度の新型コロナワクチン接種が5/8から開始となります。65歳以上、もしくは65歳未満でも基礎疾患のある方、医療関係者が、適応となりますので、接種券が届きましたら、ご予約をお受け致しますので、御電話にてご相談ください。65歳未満の基礎疾患を有しない方は、今年の9月以降の受付となる予定との通達ですので、
これまでの3回目、4回目、5回目のワクチン接種を希望される方は、ゴールデンウィーク前に接種の予約をお入れいただきますよう御注意下さい。

2023年4月3日(月)

 タモリ倶楽部
投稿:長野 央希
この3月で40年続いてきたタモリ倶楽部が放送終了となってしまいました。
私は、高校や浪人時代から、ニッポン放送のタモリさんのラジオ番組を好んで聴いておりましたが、あのゆるい感じの放送が好きで、それと同じような緩くて、力のこもらない番組作りのタモリ倶楽部にも似たような好意を抱いていたものでした。
制作費も少ない中で、創意工夫をすることで、カバーするという姿勢も、昨今の金をかけて面白くするという世の中の風潮に逆らっている感じも好感が持てました。ハリウッドなどのように大金をかけて、迫力や感動を作り出そうとするやり方が、透けて見えてしまうと、私のようにひねくれた人間は、何か興が冷めてしまうのです。その対局にいたのがタモリ倶楽部と言っても過言ではないかもしれません。そもそも、あの制作スタッフは、視聴率を稼ごうという野心があるのかどうかも怪しく思えてしまうところも好ましくさえ在りました。
視聴者を満足させよう、あるいは出演者を満足させようという気が感じられないところが、いい意味で脱力感を感じさせてくれたものです。
また、タモリ倶楽部の中でも、空耳アワーは特に好きでした。
時に、下品で卑猥なネタも少なくありませんでしたが、深夜の放送と言うこともあってなのか、クレームをさして気にして居なさそうで、そこも、古き良きTV番組の生き残りみたいな郷愁を思わせてくれましたし、何よりくだらなすぎて面白かったと言うほかありません。
こういった一生懸命さを感じさせない番組でこそ、本当のタモリさんの良さが生きているような気がしていました。笑っていいともやミュージックステーションなどでは味わえない、タモリさんの真骨頂を満喫できた気がしています。
そういった面もあってのことなのか、タモリ倶楽部(とりわけ空耳アワー)のゲストは、意外に大物が多く出ていました。恐らく、たいしたギャラはないのではと憶測していますが、そんな中でも、かの名優の故原田芳雄さんや、メガデスの元ギタリストのマーティン・フリードマンさんの出演回などなどは記憶に強く残っています。
タモリさんも高齢となって、番組継続が難しいのかもしれませんが、番組終了は本当に残念でなりません。
都内で研修医をしている頃は、毎日が辛いときもあって、そんななかで、金曜の深夜にタモリ倶楽部を見て、癒やされつつ、今週も何とか乗り切ったと思えることが、どれほど幸せだったか忘れられません。
大変お世話になりました。お疲れ様でした。そして有難うございました。



2023年4月1日(土)

 震災を思う
投稿:長野 央希
東日本大震災から、12年が過ぎようとしています。
あっという間のような、長いような、時間一つとっても、複雑な思いを抱きます。
私個人でいっても、職場も住む地域も、この12年に度々変わっていますので、被災地の方々は、もっと多くの変化に見舞われて来られたことは言うまでもありません。
未だに故郷に帰れない方々のお気持ちは察するに余りあります。

12年経ち、震災の記憶が薄らいでいる方々もいるのは事実です。
震災の記憶と、その悲劇から得た教訓や経験は決して風化させてはならないと思います。
日本は、世界でも有数の地震国と言えますし、そのほか、多くの自然災害を受けやすい環境にありますから、天災から学ぶ多くの事柄を生かして、防災や災害が起きたときの対処に活かしていかなければなりません。

我々の教訓は、世界においても有用なのです。
先月のトルコ、シリアの大地震も然り。
世界でも、常々、色々な地域で天災の被害にあっています。そうした中で、いかに自分たちの経験や教訓を活用できるか。
また、天災から被害を増大させる要因として人災も重なって起きている場合があります。天災は防ぎようがない場合でも、人災はやりようによって被害を最小限にできるでしょう。そういったことも、今後、更に重要になってくると思います。
いずれにしろ、震災の記憶を新たにし、これからの未来へつなげていきたいものです。

2023年3月10日(金)

 レジオネラ
投稿:長野 央希
先日、福岡の温泉旅館のレジオネラ属菌の件がなかなかな話題になりました。
続報があるかと思いきや、その後はよくわからなくなっておりますが、悪い意味で感心させられた出来事と言えます。
昭和天皇もご宿泊されたというほどの格式も歴史も由緒もあるような旅館なのでしょう。しかし、今回の件は、あまりにお粗末というほかないような話です。
かけ流しの温泉なので、年に二回しか、温泉の水抜きをしていなかったということも驚きですが、その言い分が「レジオネラが大したことのないもの」と認識していたということにも、更に驚かされました。
レジオネラ属菌は、最初に世界的に認知されたのが、いわゆる在郷軍人病としてでした。
米国の退役軍人の集まり、1976年の在郷軍人会で大量感染したことで注目されました。
レジオネラ属菌自体は、河川や湖、温泉、土壌など自然界に広く生息しているものですが、これを吸入したり、飲み込んだりすることで感染します。
ポンティアック熱のように、肺炎症状はなく、インフルエンザ症状のような発熱、悪寒、筋肉痛などの症状を伴うものの、自然に回復してしまう場合と、レジオネラ肺炎のように肺炎を引き起こしてしまう場合があります。
幼児や高齢者は重症化しやすいとされております。
しかし、実際に、私も40代のレジオネラ肺炎の方で、人工呼吸器管理を要した方を診ていましたので、若者といえども決して侮ってはいけない細菌であるといえます。
今回の福岡の事例も、いつからこのようなずさんな水場管理をしていたのかはわかりませんが、よく今まで大事にならなかったなと思います。
死者が出なかったのが不幸中の幸いとしか言いようがありません。
また、オフィスのボイラーから感染したケースもありますから、多くの人が、他人事とも言えない感染症です。
60℃の温度に5分さらされると、殺菌されますので、適切な予防策を講じる必要がありますし、この細菌自体は、基本的にニューキノロン系やマクロライド系の抗生剤が有効ですので、過剰に恐れないことも重要です。

コロナが落ち着くことで、多くの人が旅行に出かける様になるでしょうから、温泉施設や水辺へ遊びに行く際には、適度に注意をしつつ、楽しんでいただきたいと思います。



2023年3月6日(月)

 メッシ、マラドーナ論争
投稿:長野 央希
昨年12月に、カタールW杯で、アルゼンチンが優勝し、これによりメッシがクラブレベル及び代表レベルでの優勝を勝ち取ったことで、メッシとマラドーナとどちらがすごいかというような論争にひとまず結論が出たかのような論調になったのも記憶に新しいと思います。
二人とも、すごい選手であることは間違いないですが、個人的にはメッシの方が好きではあります。だからと言って、メッシの方が偉大であるとは言えないと思っています。
マラドーナは麻薬を含めて、多くの過ちを犯してきました。それでも、アルゼンチンの国民や多くのサッカーファンが彼を許し、愛してきたのは間違いのない事実です。彼の愛される所以というのは、やはり天真爛漫さと、子供がそのまま大きくなっ多様な陽気さ、困った人を放っておけないような親分肌な所などの性格的な部分が大きいといえます。と同時に、歴史的な面も大きいと思います。
まず、メキシコW杯でアルゼンチンが優勝した時は、その直前にフォークランド紛争で英国に対して一敗地にまみれていたタイミングでした。そんな中、イングランドに対して、「神の手ゴール」や「五人抜きゴール」で勝利を収めました。これはスポーツという代理戦争によって、フォークランド紛争の敵を討ってくれたというような心境に、アルゼンチン国民がなったとしても不思議ではありません。そのまま世界一を勝ち取ったことは、敗戦で打ちひしがれた国民をどレほど勇気づけたかは測り知れません。
その功績は、恐らく日本の第二次世界大戦の敗戦後に、日本人に大きな勇気を与えた野球の巨人や長嶋茂雄、ボクシングの白井義男などと同じような位置づけかもしれません。
長嶋さんに関しては、純粋な野球の選手としての成績などでは、もっと上の選手はたくさんいるのですが、日本の野球人を代表する存在であり続けているのは、高度経済成長でいかに多くの日本人を勇気づけたかということなのではないかと思われます。
恐らく、マラドーナもアルゼンチンにおいて、そのような存在なのかもしれません。加えて、彼の場合は、ナポリというクラブチームで二回のスクデットを勝ち取ったことも歴史的な英雄となるようそうなのではないかと思います。イタリアンのセリエAでは、基本的にトリノやミラノといった裕福な地域のチームが強いのは当然でした。深刻な南北の格差がある中で、貧しい南部の都市であるナポリで、金満チームのユベントスやACミランなどを破っていったことも、イタリアの社会問題に大きなくさびを打ち込むような業績だったのかもしれません。
こうした貧困格差などで虐げられているような気持になっていた人をも勇気づけたのかもしれません。
黒人差別の激しい時代で、世界1となったペレと、上記のようなマラドーナは、サッカーを超えた歴史的な存在なのだと思います。

いずれにしろ、私は子供のころにマラドーナのプレーを見ることができ、今に至るまでメッシのプレーを見ることができるという幸福に恵まれたことを感謝しないわけにはいきません。

2023年2月27日(月)

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