長野医院

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 震災を思う
投稿:長野 央希
東日本大震災から、12年が過ぎようとしています。
あっという間のような、長いような、時間一つとっても、複雑な思いを抱きます。
私個人でいっても、職場も住む地域も、この12年に度々変わっていますので、被災地の方々は、もっと多くの変化に見舞われて来られたことは言うまでもありません。
未だに故郷に帰れない方々のお気持ちは察するに余りあります。

12年経ち、震災の記憶が薄らいでいる方々もいるのは事実です。
震災の記憶と、その悲劇から得た教訓や経験は決して風化させてはならないと思います。
日本は、世界でも有数の地震国と言えますし、そのほか、多くの自然災害を受けやすい環境にありますから、天災から学ぶ多くの事柄を生かして、防災や災害が起きたときの対処に活かしていかなければなりません。

我々の教訓は、世界においても有用なのです。
先月のトルコ、シリアの大地震も然り。
世界でも、常々、色々な地域で天災の被害にあっています。そうした中で、いかに自分たちの経験や教訓を活用できるか。
また、天災から被害を増大させる要因として人災も重なって起きている場合があります。天災は防ぎようがない場合でも、人災はやりようによって被害を最小限にできるでしょう。そういったことも、今後、更に重要になってくると思います。
いずれにしろ、震災の記憶を新たにし、これからの未来へつなげていきたいものです。

2023年3月10日(金)

 レジオネラ
投稿:長野 央希
先日、福岡の温泉旅館のレジオネラ属菌の件がなかなかな話題になりました。
続報があるかと思いきや、その後はよくわからなくなっておりますが、悪い意味で感心させられた出来事と言えます。
昭和天皇もご宿泊されたというほどの格式も歴史も由緒もあるような旅館なのでしょう。しかし、今回の件は、あまりにお粗末というほかないような話です。
かけ流しの温泉なので、年に二回しか、温泉の水抜きをしていなかったということも驚きですが、その言い分が「レジオネラが大したことのないもの」と認識していたということにも、更に驚かされました。
レジオネラ属菌は、最初に世界的に認知されたのが、いわゆる在郷軍人病としてでした。
米国の退役軍人の集まり、1976年の在郷軍人会で大量感染したことで注目されました。
レジオネラ属菌自体は、河川や湖、温泉、土壌など自然界に広く生息しているものですが、これを吸入したり、飲み込んだりすることで感染します。
ポンティアック熱のように、肺炎症状はなく、インフルエンザ症状のような発熱、悪寒、筋肉痛などの症状を伴うものの、自然に回復してしまう場合と、レジオネラ肺炎のように肺炎を引き起こしてしまう場合があります。
幼児や高齢者は重症化しやすいとされております。
しかし、実際に、私も40代のレジオネラ肺炎の方で、人工呼吸器管理を要した方を診ていましたので、若者といえども決して侮ってはいけない細菌であるといえます。
今回の福岡の事例も、いつからこのようなずさんな水場管理をしていたのかはわかりませんが、よく今まで大事にならなかったなと思います。
死者が出なかったのが不幸中の幸いとしか言いようがありません。
また、オフィスのボイラーから感染したケースもありますから、多くの人が、他人事とも言えない感染症です。
60℃の温度に5分さらされると、殺菌されますので、適切な予防策を講じる必要がありますし、この細菌自体は、基本的にニューキノロン系やマクロライド系の抗生剤が有効ですので、過剰に恐れないことも重要です。

コロナが落ち着くことで、多くの人が旅行に出かける様になるでしょうから、温泉施設や水辺へ遊びに行く際には、適度に注意をしつつ、楽しんでいただきたいと思います。



2023年3月6日(月)

 メッシ、マラドーナ論争
投稿:長野 央希
昨年12月に、カタールW杯で、アルゼンチンが優勝し、これによりメッシがクラブレベル及び代表レベルでの優勝を勝ち取ったことで、メッシとマラドーナとどちらがすごいかというような論争にひとまず結論が出たかのような論調になったのも記憶に新しいと思います。
二人とも、すごい選手であることは間違いないですが、個人的にはメッシの方が好きではあります。だからと言って、メッシの方が偉大であるとは言えないと思っています。
マラドーナは麻薬を含めて、多くの過ちを犯してきました。それでも、アルゼンチンの国民や多くのサッカーファンが彼を許し、愛してきたのは間違いのない事実です。彼の愛される所以というのは、やはり天真爛漫さと、子供がそのまま大きくなっ多様な陽気さ、困った人を放っておけないような親分肌な所などの性格的な部分が大きいといえます。と同時に、歴史的な面も大きいと思います。
まず、メキシコW杯でアルゼンチンが優勝した時は、その直前にフォークランド紛争で英国に対して一敗地にまみれていたタイミングでした。そんな中、イングランドに対して、「神の手ゴール」や「五人抜きゴール」で勝利を収めました。これはスポーツという代理戦争によって、フォークランド紛争の敵を討ってくれたというような心境に、アルゼンチン国民がなったとしても不思議ではありません。そのまま世界一を勝ち取ったことは、敗戦で打ちひしがれた国民をどレほど勇気づけたかは測り知れません。
その功績は、恐らく日本の第二次世界大戦の敗戦後に、日本人に大きな勇気を与えた野球の巨人や長嶋茂雄、ボクシングの白井義男などと同じような位置づけかもしれません。
長嶋さんに関しては、純粋な野球の選手としての成績などでは、もっと上の選手はたくさんいるのですが、日本の野球人を代表する存在であり続けているのは、高度経済成長でいかに多くの日本人を勇気づけたかということなのではないかと思われます。
恐らく、マラドーナもアルゼンチンにおいて、そのような存在なのかもしれません。加えて、彼の場合は、ナポリというクラブチームで二回のスクデットを勝ち取ったことも歴史的な英雄となるようそうなのではないかと思います。イタリアンのセリエAでは、基本的にトリノやミラノといった裕福な地域のチームが強いのは当然でした。深刻な南北の格差がある中で、貧しい南部の都市であるナポリで、金満チームのユベントスやACミランなどを破っていったことも、イタリアの社会問題に大きなくさびを打ち込むような業績だったのかもしれません。
こうした貧困格差などで虐げられているような気持になっていた人をも勇気づけたのかもしれません。
黒人差別の激しい時代で、世界1となったペレと、上記のようなマラドーナは、サッカーを超えた歴史的な存在なのだと思います。

いずれにしろ、私は子供のころにマラドーナのプレーを見ることができ、今に至るまでメッシのプレーを見ることができるという幸福に恵まれたことを感謝しないわけにはいきません。

2023年2月27日(月)

 トルコ南部地震
投稿:長野 央希
トルコ南部を震源地とする地震が発生しました。これにより、トルコとシリアで、多大な被害が出ております。
現段階で1万5000人の死者が出ているという報道もあります。
地震発生から72時間経過しておりますので、残念ながら、現在救出を待っているような方々の中で、更に死者が増加していくと考えざるを得ない局面です。
被災地の中には、なかなか救助隊がたどり着けない様な地域も少なからずあるようですので、死者、行方不明者などの詳細な数を把握すること自体が、非常に難しいものと推察されます。殊に、内戦中のシリアでは、その傾向は更に強いものと思われます。

かつて、災害医療というものに携わりたいと考えていただけに、こういうときに何も出来ない自分が歯がゆく思えてなりません。
何とかして、一人でも多くの人が救出、救命されることを強く願います。何とかして、今、自分が置かれている状況の中で、少しでも役立てるような事が出来るように心がけていきたいと思います。

今回の地震において、トルコにしろ、シリアにしろ、耐震性というものを考慮していないような建物群が、倒壊しているようです。このことで、トルコのエルドアン大統領も責任を問われていますが、専門家の見解では、耐震性において脆弱な家々が、最初の地震で、ダメージを負って、余震で倒壊しているとのことでした。これまでも耐震性を考えるように専門家からも指摘されてきたのに対して、行政が無視してきた経緯も在るようですから、これから政府への追及は厳しいものになるのではないでしょうか。
一方、シリアにおいては、そんな議論の段階ではないかもしれません。
一部報道で、反アサド地域の被災地に、アサド政権軍が攻撃をしたというような話もあります。これは、英国のニュースでしたから、若干アサド政権に対して、ネガティブな報道の可能性はありますが、もし、これが事実としたら、非常に許しがたい行為といわざるを得ません。
私は、歴史的に、シリアという國にとても興味があります。文明発祥の地ともいえそうな地域で有り、古代から様々な文明の入り交じるような地域でありました。常に先進的な地域であったものが、19世紀の帝国主義の時代に、欧州列強のご都合主義によって、彼らの尊厳は踏みにじられてきました。その後、先代のアサド大統領のもとで、植民地からの脱却を経て、今に至っているわけですが、そういった事情から独裁的な政権運営が行われ、それに対して、様々な武装勢力が同盟、反目を繰り返し、大変複雑な国家状態となってしまっています。
 
現在のアサド大統領は、もともと眼科医を志して、英国に留学していたような人でした。そもそも、先代の次男であるため、後継者となるなどとは考えても居なかったものと思われます。それが、兄の事故死によって、急に国の元首となるべく呼び戻された様なわけで、映画の『GOD FATHER』のマイケル・コルレオーネをなんとなく思わせるような感覚です。
映画でもマイケルは、およそマフィアのドンらしくない青年から、ドンらしい男になっていく姿が、よく描かれていると思うのですが、もしかすると、アサド大統領もそんな感じだったのかもしれません。
アサド大統領には、医者の卵であったということから、個人的に何となく親近感を感じていました。少なくとも反アサドである欧米諸国に対して、多少なりとも反感を持っていた気がします。アサドを支持するロシアやイランも信用のおけないのは言うまでも無いのですが・・
しかし、今回被災地に対して攻撃したのが本当だとして、それを命令したのが、アサド大統領であったならば、元医師としてのモラルが既に失われてしまっていると思われて、悲しみと怒りを強く感じてしまいます。
武力のみで人民を統治できないことを、何故多くの為政者が認識しないのかが、本当に疑問に思えてなりません。
被災地の方々、戦地の方々は、今も厳しい寒さの中で、頑張って生き抜こうとしていると思います。本当に、そういった人たちが一刻も早く、幸福を感じられる用になることを切に願います。

2023年2月9日(木)

 大相撲 初場所
投稿:長野 央希
令和5年の大相撲 初場所は大関貴景勝の優勝で幕を閉じました。先場所も、激しい優勝争いの末に、賜杯を逃しておりましたから、その意味でも、大関としての責任を果たしたという意味でも、良かったなというのが率直な感想です。しかし、横綱不在で、大関も一人という現在の相撲の状況は、とても危惧すべき事態であろうとは思います。また、大関から陥落した正代や御嶽海も大関復帰はかなわず、それどころか三役も維持できないような状況であり、もう少し頑張ってほしいなと強く希望するものであります。一方で、若隆景と若元春の兄弟力士は三役として勝ち越しを果たし、明るいニュースもないわけではないことが救いです。また、朝乃山が十両優勝しました。不祥事などで出場停止処分を受けたりと、幕下まで陥落していましたから、よく頑張ったと思います。地力がありますから、そう時間もかからずに三役復帰できるのではないかと思います。
その朝乃山と同世代の新潟出身の豊山が昨年末に引退してしまったことは非常に残念としか言いようがありません。あれだけの大名跡を受け継いでいるだけに、三役定着を期待されていたでろうと思いますが、30歳を前にして引退というのは、返す返すも悲しいことではあります。けがなどの影響もあるのでしょうから、第二の人生を頑張っていただきたいと思います。
10年ほど前は、両国国技館に当日、フラッと言っても当日券が買えたもので、しばしば相撲観戦していましたが、ある時期から当日どころか、二か月目でも、なかなかチケットが手に入らなくなってしまいました。仕方なく、長岡に巡業で来た際に見に行ったりしていました。こういった状況に加え、さらにはコロナの影響で、入場者数も減らされてしまい、ますます会場での相撲観戦が難しくなっていました。何とか、今年こそは、久々に両国で相撲を見たいと切に願います。また、コロナ前は、毎年夏季休暇で、広島に野球を見に行って、翌日は厳島の弥山に登山して、お参りをし、その後で大分の由布院に湯治に行くのが習慣になっていましたから、その習慣を再開できればと思います。由布院の後に、レンタカーで九州を回ったり、あるいは奈良に移動して、山の辺の道を歩いたり、熊野に行って熊野古道を歩いたり、出雲に行って、出雲大社に詣でたのち、稲佐の浜まで歩いたりというのが、とても懐かしく思い出されます。
コロナの流行以来、夏季休暇など存在しなくなってしまいました。本当に、今年は広島に行きたいですし、奈良の大神神社や石上神宮に行きたいものです。
早く、通常の日常を取り戻したい。今年のささやかな願いです。

2023年1月22日(日)

 明けましておめでとうございます
投稿:長野 央希
新年、明けましておめでとうございます。
新たな一年の始まりとはいえ、昨年からの疫病の流行、世界規模の戦争の継続など、旧年とはあまり変わりのない現状を見るにつけ、晴れやかな気にはなれないと言わざるを得ません。
しかし、それはそれとして前向きに生きていくほかはないので、何とか、今年も頑張っていきたいと思います。

当院では12/31と1/2に午前中のみですが、発熱外来を行っておりました。この時は凡そ20名ほどの発熱患者さんを診察しましたが、この二日間ではインフルエンザに罹患した人は0人でした。当然の如く、昨年末も一人も出ていませんでしたが、1/4から発熱外来受診される方の中でインフルエンザ罹患者が増加してきました。
1/4は46人の方が発熱外来を受診され、半数以上が新型コロナ感染というのは、昨年から引き続いている傾向ですが、4人がインフルエンザの方でした。
本日は、40名の方が発熱外来を受診され、8名の方がインフルエンザに感染しているという結果でした。
この傾向を見ると、新潟市内も来週には本格的なインフルエンザの流行期に入っていくことが予想されます。
新型コロナとインフルエンザの同時流行というのは、これまでになかったことであり、どのように経過が推移していくのか注意をしていく必要があります。また、コロナとインフルエンザに同時に感染した場合の症状の現れ方なども、注意を払わなければなりません。
ただ、どのような感染症にしろ、予防が最も重要なことには変わりはありません。
そのために、手洗いをこまめに行うことや、外出時はマスク着用をすること、室内の乾燥を防ぐこと、定期的な室内の喚起を行うことなどは基本になります。

これから二か月程度はインフルエンザの流行が続くでしょうし、新型コロナの第八波がいつまで続き、第九波がいつから始まるのか、もはや予想がつけにくい状況ではありますので、いかに個人レベルで感染予防を行えるかが、重要です。
これから学生さんは受験シーズンでもありましょうから、何とか感染予防して、乗り切っていただきたいと思いますし、そのほかの方々も、難儀な思いをしないように感染予防を心がけていただきたいと思います。

2023年1月6日(金)

 業務連絡
投稿:長野 央希
年末年始の業務形態です。
12/28まで通常営業
12/29 休診
12/30 休診
12/31 発熱外来のみ 9:30〜12:30
1/1    休診
1/2    発熱外来のみ 9:30〜12:30
1/3  休診
1/4〜通常通り
尚、発熱外来は予約制になりますので、御電話でご予約をお願い致します。また、マンパワーの問題もあり、お受けできる予約数に限りがありますのでご承知おきください。検査会社のお休みの関係もあり、PCRではなく、抗原検査が主体になります。(12/31はPCR不可、1/2はPCR可)


2022年12月27日(火)

 業務連絡
投稿:長野 央希
今年度分のインフルエンザワクチンは12/24で終了させていただきます。よろしくお願い致します。
また、現在、発熱外来及びコロナワクチンの予約のお電話で、回線が大変込み合っており、つながりにくくなっております。誠に申し訳ありませんン。
025-260-5921でつながりにくいようであれば、025-260-7243にお電話ください。

2022年11月21日(月)

 業務連絡
投稿:長野 央希
5回目のコロナワクチンのご予約が開始されたことで、インフルエンザワクチンの予約、発熱外来の相談などの電話と合わせて、大変電話がつながりにくくなっていることをお詫び申し上げます。
医院の通常の電話がつながらない場合は、025-260-7243に御電話下さいますようお願いします。

2022年11月2日(水)

 業務連絡
投稿:長野 央希
10/1から3回目、4回目のコロナワクチンの方は、オミクロン対応ワクチン(二価ワクチン)接種となります。
1,2回目の方は、当面は従来のワクチンとなります。
また、10/17の週から、インフルエンザワクチンを開始してまいります。
ご希望の方は、お電話にて御予約をお願い致します。

2022年10月1日(土)

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