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 負の連鎖
投稿:長野央希
シンガポールではここにきて、デング熱の流行を認めているようです。
断定はできませんが、新型コロナの影響で、建設現場が放置されていた李、管理不十分なために、そこでデングを媒介する蚊が増殖している影響ではなかともいわれております。
風が吹けば桶屋が儲かるの諺の様に、直接新型コロナが悪さをしているわけではなく、色々な負の連鎖が、デングの流行につながるという現象でしょう。日本でも、2014年でしたか、デングが話題になりました。
今回は、新型コロナ流行にデング流行が重なることはないと思いますが、わが国でも、何らかの負の連鎖のような事態が起きる可能性は考えておく必要があるでしょう。梅雨が長引いている影響もあり、各地で災害が起きれば、避難所でコロナ感染が広がる可能性もあります。また、東北の震災の際に救護班として派遣されたときは、各避難所は上下水道の機能が低下しておりました。あれはまだ、気温が低い時でしたが、夏場であれば、避難所の上下水道機能のマヒは食中毒や、胃腸炎・上気道炎の蔓延という事態にも注意が必要になろうと思います。
その他、長期の自粛を余儀なくされたことで、『コロナ鬱」が問題になりましたが、これも新型コロナの症状で鬱があるわけではなく、間接的に鬱状態につながっていったと言えます。
また、自宅待機している間に、やることがなく、ネットで他者を叩くような暇つぶしの結果で、木津着く人が増えていたとすれば、それも負の連鎖と言えるかもしれません。
今回のコロナ禍というものは、予想を超えて、事態が重大かつ長期化しているため、結果的に社会全体が4マイナス思考に陥りがちではありますが、こういう状況であるからこそ、災い転じて福をなすような方法を社会全体で考えていけるように、一丸となって、建設的議論を重ねていきたいものです。

2020年7月29日(水)

 阿炎関
投稿:長野央希
私は幼少の頃から、祖父母の影響もあり、相撲が好きでした。
埼玉で働いている頃は、両国場所は、必ず一場所一回は観戦に行っていたものです。その頃は、相撲人気も低迷気味で、当日行っても、簡単にチケットが買えた時代でした。ここ5年は相撲人気が再燃して、前売り券すら入手が難しくなっており、そうこうしているうちにコロナ騒動が起きてしまい、今日に至っておりますが。
私自身が小柄ということもあり、小兵の力士が好きで、子供の頃は千代の富士関と寺尾関(現 錣山親方)を応援しておりました。
寺尾関は、取り口が不器用なほどまっすぐで、引退して、親方としての行動も、まっすぐで、悪いものは悪いと直言するような印象があります。解説を聞いていると、やや短気な面も見えて、微笑ましいなと感じておりました。その錣山親方の弟子が阿炎関になりますが、度々品の悪い内容の報道で、名前が上がってしまう方ですが、今回も相撲協会としての不要不急な外出を控える指導の中、キャバクラ?に複数回行っていたということで、休場されております。軽率な行動との批判を浴びてもやむを得ない状況と言えます。錣山部屋の元豊真将関は、本当にまっすぐで不器用な好青年でしたが、阿炎関は対照的に見えます。(実際に会ってもいないので、実のところは分かりませんが)少なくとも、相撲ファンのみならず、師匠の思いも裏切ったという意味で、腹が立つと同時に残念な気持ちになります。
以前も述べたかもしれませんが、若くても男性で肥満、糖尿があると、新型コロナは肺炎などの中等症以上に発展しやすい印象があり、実際、この春に20代の力士が亡くなられております。恐らく、肥満、糖尿などのリスク因子があることで、サイトカインストームを起こしたり、DICという凝固機能異常を起こしやすいのであろうと思われますが、力士のような体形だと、凝固機能異常で、深部静脈血栓ができやすく、その結果として肺塞栓症を合併しやすいのかもしれません。力士仲間を命の危険にさらしかねないという意味でも、阿炎関の行動は責任感に欠けたものと言えましょう。
力量的には三役に手委託してもおかしくないだけに、心技体の特に心の部分を磨いて、成長していってほしいと切に願います。

2020年7月27日(月)

 安楽死事件
投稿:長野央希
筋萎縮性側索硬化症(ALS)の患者さんから依頼を受けた二名の医師による嘱託殺人事件がありました。
この二名の医師は、今回の行為に至った理由が報酬の金銭に目がくらんだのか、自分の正義感や使命感に突き動かされたのかは、今後の捜査で明らかにはなってくるとは思いますが、現状の法律に照らし合わせれば、命をないがしろにした軽率かつ許されない所業のそしりは免れないと言えましょう。
しかし、一方でALSの様に進行性で死に直結するような不治の病を抱えた患者さんとしては、自分が以前出来ていたことが時間を追うごとに出来なくなっていく無力感、切なさ、悔しさ、恐怖感に加え、介護してくれる人への申し訳なさ等、様々な感情が相まって、死を望むようになってしまうことも理解できない話ではないと思います。また、同時に、そういった人々に寄り添って、安楽死を完遂させてあげたいという医師の義憤のような感情も分からなくないと告白します。
そういう意味でも「安楽死」と言うものの是非を問い直すべきなのだと思うのです。太平洋戦争で、あまりにも多くの命が失われたことから、戦後は命を軽視する「戦争」「安楽死」などのテーマは、ある意味タブー視されてきました。「命を粗末にしてはいけない」「戦争を行う軍隊は不要」「安楽死は犯罪であり不可」
これらは正論と言えますが、実は正論を述べることは最も楽であり、正義漢としてふるまえるという心地よさも味わえます。しかしながら、正論は往々にして実現困難な理想論であったりする側面を持ちます。正論で現実を覆い隠すべきではないと思うのです。
現代の日本は戦争もなく、かつてのような結核や赤痢などの感染症で多くの命が失われることもなくなっています。つまり『死』が身近ではなくなっているのです。私は研修医の頃に、担当患者さんがなくなって、ものすごいショックを受けたりしましたし、2011年の3月には被災地の病院の地下で多数の御遺体が安置されているのを見て、更に大きなショックと悲しさを感じました。医療者は『死』というものが身近にあり、そのために『生』を強く実感し、命の大切さが肌身に染みているのだと思っています。
今の世の中は、『死』が身近にない分、『生』に対する意識も希薄になりがちなのではないかと懸念します。虐待による子供の死、陰湿ないじめ、一方で安易な自殺というものが目に付くようになっている気がします。
今回の安楽死嘱託殺人はいたましい事件ではありますが、この件からもう一度、『生』と『死』をよく見つめなおし、安楽死とか戦争といった、目を背けたくなる様な重いテーマとがっぷり向き合うべき時期なのではないかと思います。

2020年7月25日(土)

 ダニ媒介感染症
投稿:長野央希
今週末は、大雨に注意する必要があるとの予報ですが、そろそろ、梅雨も明けるのではないかという時期になってきました。
いわゆるお出かけシーズンで、外出の機会が増してくると思われます。今年に関しては、新型コロナの影響もあり、都会に行くよりは、自然に触れようといいう動きが活発になることが予想されます。ゴールデンウィーク中は、都心ナンバーの車が魚沼で多数見られたこともあり、夏場もその傾向が続くのではないでしょうか。
山や川や海に行って、キャンプなどのレジャーが楽しみになるかと思いますが、楽しいことには、怖いこともついて回ることに注意が必要です。勿論、水難事故や、山での遭難、滑落ということも恐ろしいことではありますが、同時にダニ媒介感染症というのも、知っておいていただくと、対応が後手に回らずに済むのではないかと思います。
新潟では、ツツガムシ病が最も有名と言えます。
ダニの一種のツツガムシが媒介するOrientia tsutsugamushiが起因菌のリケッチャ症です。ツツガムシの生息する草むらなどで、有毒ダニの幼虫に吸着されることで感染します。古典型は、新潟、山形、秋田などで夏季に河川敷で感染する風土病でしたが、新型は北海道・沖縄ぞ除く全国各地で感染が報告されています。ダニの吸着後、5〜14日の潜伏期間を経て、39℃を超えるような発熱、皮膚にダニの刺し口を認め、タイ幹部を中心に発疹が認められるようになるのが、最も特徴的な症状です。全身倦怠感、発熱、リンパ節腫脹を自覚することが多く、治療が遅れて、DIC(新型コロナでも話題になっていますが)を合併すると、致死率が高まります。幸いに、テトラサイクリンやクロラムフェニコールなどの抗菌治療が有効なので、早めに診断がつけば、かつてのような不治の病というわけではありませんが、この病気の知識がなくて、医療機関受診が遅れると、重篤な機転をたどる恐ろしさがありますので、今もなお、注意が必要と言えます。まずやれることは、有毒ダニの汚染地域は極力避けること、避けられないのであれば、出来るだけ露出の少ない服装を心がけつつ、早めにシャワーを浴びて、ダニを洗い流すことが大切と言えます。
その他にも、現時点では西日本が中心のSTFSや日本紅斑熱もダニ媒介感染症です。STFSは現段階では石川県以西ではありますが、温暖化で、今後新潟にも波及してくる可能性は否定できませんし、STFSウイルスは、抗ウイルス薬もなく、対症療法を主体とせざるを得ない中で、致死率が6.3〜30%という疾患です。
アウトドアレジャーは楽しいものですが、自然の中では人間は小さな存在であることを肝に銘じて行動することを忘れないようにしてください。

2020年7月22日(水)

 新型コロナの動向
投稿:長野央希
ここにきて、首都圏や大阪でのCOVID-19 PCR陽性者の増加が顕著となっております。都内では300人弱にまで増加し、以前働いていた埼玉県内でも50人を超えてきております。
基本的には検査件数の増加を反映しているものと考えられます。また、若者が陽性者の過半数を占めているような傾向があり、相当数が無症候性、もしくは軽症と思われます。更には、3〜4月の頃に比べ、重症化してしまうケースも減少しているような印象を受けます。
これは、COVID-19の重症化する傾向や重症化の機序がある程度、分かってきたため、早め早めに対応している賜物といえるかもしれません。
また、ウイルスが変異をして、毒性が弱まっていたりするのかという希望的な観測をしたくもなります。
こういった現状を踏まえ、陽性者の急増で、半狂乱になるのではなく、冷静さを保っていただきたいと思います。
陽性者や、新型コロナ患者の診療にあたるような医療機関を、罪人のように見なすことは厳に控えなければならないと言えます。
一方で、まだまだ、今後の展望は見えてはこないのも事実です。
夏場になり、コロナは終息するという希望的見通しは、もろくも崩れ去っています。
ワクチンやアビガンなどの治療薬に期待する声も聞かれましたが、アビガンは現段階では有効性が結局証明されていません。(実際、自分も使用し手経験から、本当に効いたのか、患者さんの自然免疫で、自然と快方に向かったのか判然としない症例が多かったのは事実です。)
いずれにしても、タミフルやイナビルのような抗インフルエンザ薬のような効き目は期待すべきではないといえましょう。
では、今後抗コロナ薬が開発されるのかどうかですが、どこまで期待できるのか何とも言えないと思います。そもそも、コロナウイルスは感冒(風邪)を引き起こすウイルスの代表の一つと言えますが、残念ながら、感冒を起こすウイルス群に対しては、あまり研究が進んでいないのが現状であり、もし、コロナへの特効薬ができたとすれば、相当に画期的な出来事と言えますが、とてもすぐに開発できるとは考えにくいように思えます。
ワクチンも果たして終生免疫につながるのかどうか、まだ、分からないことだらけであり、自分としてはやや懐疑的にとらえております。
しかし、マイナス面ばかりをみて、周囲を敵視していても、何ら建設的ではないですし、こういった時世ですので、周囲と強調し、少しでもポジティブに社会との連帯を強める必要があるのではないでしょうか?


2020年7月18日(土)

 情報の取捨選択
投稿:長野央希
現代は情報化社会と言えます。出所のしっかりした物から、出所も怪しげな物まで、多種多様な情報であふれかえっております。
医療のレベルでは、ランセットなどの高名な世界的医学誌を情報源とするものは、現時点では最も信頼に足る情報とされております。それでも、これまでの歴史から、高名な医学雑誌の論文も、後世になり誤りであったことが判明する例もあり、あくまで現段階で最も信頼できるという前提にはなろうかと思います。
ましてや、出所の怪しげな情報に至ってはどうでしょうか?勿論、正しいことを言っている可能性もある反面、全くの出鱈目であったり、その人の希望的な憶測であったり、あるいは他人をだますような詐欺まがいのものである可能性もはらんでいると言えます。
また、かつてユリウス・カエサルが「人間は自分の見たいことだけ見る」というような趣旨のことを述べておりますが、正に言い得て妙といわざるを得ず、様々な情報の中で、自分が信じたい内容のみ取り上げて信じてしまう傾向があるように見えます。さらに、人間はひとたび信じた内容が絶対正しいと確信してしまうと、矯正が難しく、加えて、自分の信念や思想を、恐ろしい自信をもって、他人に発信し、時に押し付けてしまうことも少なからずあります。他人から、その信念の矛盾など指摘されると、相手を徹底的に攻撃してしまうような場合もあります。ここまでくると、一神教の宗教のようであり、自分と異なる思想は異端として、排斥するような動きにつながってしまいます。(どこかの国の大統領にもみられる傾向ですでね)
根拠のないような情報を、その「信者」が、その人からすれば善意で拡散し、世に広まっていく。善意で行っていることが、結果としては社会に害を広げる恐れがあるのです。
殊に医療や災害での無責任で根拠のないデマは極めて有害といわざるを得ません。
情報過多といえる現代では、我々は益々もって冷静に情報の取捨選択をしなくてはならない時代に生きていることを自覚しなくてはならないのだと思います。


2020年7月15日(水)

 医療系ドラマ
投稿:長野央希
近年は、医療系ドラマや漫画が沢山、世に出てきます。
日頃から医療に携わっていますと、勤務医時代は夜間でも病院から呼び出されたりしますので、自宅にいる間は、少しでも医療から離れてのんびりしていたい思いから、あまり医療ドラマや漫画を見ることはありません。ごくたまに、テレビから流れるドラマを見ていると、荒唐無稽な内容のものから、なかなか現実的で、よくできた内容のものまで、様々あるものだなと感じておりました。ドラマでは当たり前ですが、劇的な事件やトラブルがおきたり、それを鮮やかに解決したりすることが多いです。そうでないと、視聴率は稼げないでしょうから、やむを得ないとは思いますが、通常の医療現場では、基本的にそうそう事件は起きません。頻回に事件があれば、医者も看護師も身が持たないでしょうし、病院としての信用問題にも発展するでしょう。
また、私がかかわってきた血液内科は、中心静脈カテーテルを留置するとか、胸腔ドレーンを留置するとかで、広い範囲の小手術のような処置はしますが、基本的には抗がん剤による化学療法などの投薬治療が中心になりますので、とても医者を主役にしたドラマは成り立たないでしょう。(血液ガンの患者さんを主役にしたドラマは様々なドラマがありますが)
血液内科の治療では、小さなほころびを放置することで、問題が大きくなり、治療が難しくなることがしばしばあります。感染や現病の増悪の兆候を早めに察知して対処することで、問題が顕在化しなかったり、大きな問題になることが未然に防げたりします。それこそが医療者の手腕が問われる部分ではないかと考えています。
現在の医療はガイドラインや治療指針がしっかりしており、その遵守が求められる場合が多いので、疾患自体の大まかな治療選択で悩むことは少なくなっている気はしますが、いざ治療開始後の合併症や副作用などのトラブルに関しては、医療者の裁量にゆだねられる面が多々あります。
派手な合併症が起きれば、それに対処する場合にある意味派手な治療が必要になりますが、合併症が些細なレベルで済む範囲で対処すれば、非常に地味な治療になります。しかし、患者さんの側からすれば、極力苦痛がないに越したことがないので、問題が小さく、早い段階で解決できれば、それに越したことがないわけです。
現実の医療では、ドラマのような派手さのない地道な医療で終始できれば、一番良いのだろうと思います。
そのような点で、開業医の役割も、生活習慣病の放置から心筋梗塞や脳梗塞を合併しないように、早め早めに何らかの対処をしたり、癌であれば、早期発見できるように努力することが求められるのであろうと考えます。
私は、華々しさのないけれども、着実で誠実な医療ができるように努めていきたいと思っております。

2020年7月13日(月)

 北海道時代
投稿:長野央希
私は、地域医療や災害医療に興味があったため、医者5年目で赤十字病院に入職しました。地域派遣で、北海道の南部にある赤十字病院に勤めることになりました。そこは医療崩壊に片足を突っ込んでいるような病院で、医師の確保に汲々としている一方で、その地域に医療機関が少ないため、患者さんは多いという状況でした。入院担当患者数も常に30人近くおり、重症患者さんが数名いれば、5日連続で深夜に病院から呼び出され、徹夜のような状態が続いたりすることもありました。救急では、内地では関与しないような患者さんの診療に当たったりしました。馬にけられた馬外傷やクマに殴られた熊外傷、猟銃の暴発で顔面に重傷を負った人、自分で釣ったイカの生食でアニサキスが大量に寄生したケース(結局内視鏡で除去したアニサキスは13匹)等々。
そこで働いたことで、多くの経験をさせていただき、相当、肝がすわった気がします。
また、夜に赤ん坊が虐待でも受けてているんではないかというような声が聞こえたので、行ってみると、キタキツネと猫がけんかしていたり、夜に車を走らせていると、その前をエゾシカが3頭走り去っていったり、野良猫の集団にエサをねだられて、追いかけまわされたりという、貴重な経験もしました。
 また、とにかく食べ物は何でもおいしくて、近く海辺にあるお店でツブ貝を殻ごと買って、どんぶり飯で食べたりしましたし、野菜も何でも夢中になって食べるようなレベルでした。もともと苦手だった羊肉も、そこではまるで臭みもなく、こんなにうまいものなのかと食べたことが思い出されます。病院の医局にお歳暮でエゾシカの生ハムが届いたことがありましたが、他の医局員は気持ち悪がって食べない方もおられる一方で、自分は美味しくいただいておりました。
自分のいたところは海沿いで、北海道の南部と行くこともあり、冬場も雪は少なく、気温もマイナス10度まで行くことは稀な地域でしたので、なかなか住みやすかったと言えます。ただ、夏場が夜になると20℃を切るため、新潟のフェーン現象や東京、神奈川の連日の熱帯夜を経験してきたものとしては、とにかく夏の涼しさが堪えました。夏の間中、夏風邪のような状態で体調がすぐれないことが多かったです。
そこでの生活は、自分としては楽しかったですが、いかんせん仕事がハードで、この生活では身がもたないだろうと思える状態であることと、夏場の低温なことがネックとなり、翌年には埼玉県内の赤十字病院に異動することとなりました。
大変なことも多々ありましたが、今でも良い思い出になっております。


2020年7月11日(土)

 初心
投稿:長野央希
私は、もともと医者を志したのは、精神科医になりたかったからでした。
実際に、都内の精神科主体の総合病院で研修したりしておりましたが、精神疾患を診る精神科は数多おりますが、精神疾患を有する患者さんの身体疾患を診る医師が少ないことを痛感していました。殊に統合失調症の患者さんに対しては、医師といえども、偏見というか、苦手意識が内在している点は否めませんでした。確かに、精神状態によっては、検査や治療が遂行できないこともしばしばありますので、苦手意識を醸成しやすいのは事実ですが、そういった状況から、自分は精神疾患のある患者さんの身体管理のできる医者になろうと考えて、内科に転向したような過去があります。
内科に転向して、早、十数年経ちますが、当初の初心は忘れがちになります。どうしても、一般的な総合病院では、そういった初心を貫徹することは困難でありますが、開業を契機に、初心に戻った医療を行わねばならないなと、改めて感じております。

2020年7月9日(木)

 災害
投稿:長野央希
今現在、九州南部で大雨の被害が続いています。
熊本の球磨川流域での被害が大きいようですが、宮崎でも短時間で著しい雨量が認められたということで、被害が増大してくる恐れがあります。

 新潟では最近で言えば、中越地震、中越沖地震により大きな被害を受けました。その時、自分は都内で働いていたこともあり、かつ関越道が崩落したりして、交通もままならず、結局、現地で救護など役に立つことが出来ませんでした。当時、何ら手助けができなかったことにより、「同胞を裏切った た」という罪の意識と、悔しさが残りました。このことがあって、何か災害があったときには、少しでも役立ちたいという思いもあり、赤十字病院で働くことになりました。2011年に東北震災があった際には、自分は埼玉県内の赤十字病院にいましたが、3/13〜15と5月下旬の二回、赤十字の災害救護班として、宮城の石巻界隈、岩手の釜石界隈に行かせていただきました。
特に3/13の時点では災害発生直後ということもあり、甚大な被害を目のあたりし、また、目の前の患者さんの大きな苦痛の前で、途方に暮れそうになりながら、診療をしたことが思い出されます。自分の文章力ではとても表現しきれないような状況で、泣きそうになることもしばしばでした。
救護班として仕事をして感じたことは、自分の無力さでした。
新潟の震災で役に立てなかった分、東北では役に立ちたいという思いで行ったものの、結局、さして役に立てていないことで、一層罪悪感のような感情を抱きました。
だからこそ、今でも、被災地での救護活動に参加できる機会があれば、参加したい、そうすることで、これまで被災地で役に立てなかった分の後ろめたさを拭いたいという気持ちが強いのだと思われます。

日本は、元来災害の多い国であると言えます。加えて、地球の温暖化で、これまで以上な規模の台風や大雨が頻回にみられるようになっており、毎年、どこかしらの地域が被災地となっております。要するに、日本国内度声も、被災地になる恐れがあり、その備えが不可欠と言えます。

現在、熊本や鹿児島で避難所に避難されている方も多くいらっしゃると思います。
避難所では、上下水道も含めて、衛生状態を保つことが難しい場合もあり、腸炎などの感染の懸念もありますし、今年の場合は、新型コロナの問題もはらんでおります。避難所では思うように各人の距離も取れない状況が想定されますので、行政、医療者も、その点の対策に迫られると思われます。
一日でも早く、この水害が終結し、復旧・復興していくことを心から祈ります。

2020年7月6日(月)

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