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 生類憐みの令
投稿:長野 央希
『「生類憐みの令」の真実』(仁科邦男著 草思社刊)を読みました。
天下の悪法とも言われつつも、徳川綱吉の再評価などもされ、現段階で、まだ、この法の評価が定まっていないのが現状のようではあります。
動物愛護の先駆けという評価もされたりはしますが、どうも、そういった動物に対しての純粋な優しさの発露というわけでもなかった模様です。
そもそも、綱吉に跡取りができないため、殺生を控えることによる神仏への祈りの一環であったということです。要は、動物を慈しむということよりも、藁にもすがる思いで後継ぎができることの成就を祈ってという側面が強かったことになります。ただ、動物を殺さず、餌をやるなど優しくするように半強制的に仕向けられた結果、江戸では犬が増えすぎてしまうことになりました。増えすぎた犬と、人間の軋轢は当然増えます。また、動物に表面的に優しい一方で、法に反した人間には厳罰で臨むという対応が、人間の強烈な不満、フラストレーションを誘発したのは当然と言える帰結でした。裏で、動物を殺傷したり、虐待するような事件も増えていった模様です。
また、動物に対して、無制限に優しいというわけでもなく、江戸城内は神聖な場所として、カラスや鳶が巣を作ると、その都度、撤去していたという矛盾もはらんでいました。
恐らく、綱吉という人自体は、心根は優しい部類の人であると同時に神仏を非常に恐れる反面、融通の利かないような性格であったように思われます。結果的に自分が正しいと信じることを、臣下に強要し、それが正義であると固く信じるあまり、他の人の忠告には聞く耳を持たず、時に忠告をする者に対して厳しい罰を与えることもありました。
こういった綱吉の心のありようなどを考えるにつけ、本当の優しさや正義というものは何なのだろうという疑問を抱いてしまいます。
独りよがりな優しさや正義は時に社会にとって悪にもなりえるように思えます。

今年、熊の出没や熊による事故のニュースが多い印象を持ちます。特に秋田では熊による殺傷事件が目立つように感じてしまいます。
私は、北海道に住んでいるときに、働いている病院での救急外来でヒグマによる事故の話を聞きました。直接自分が関与はしていませんでしたが、顔面を熊に殴打され、眼球を含めた顔面半分を失うという痛ましい事故だったようです。幸いに一命はとりとめたようですが、熊の(というより自然の)力には勝てないと痛感した記憶があります。
魚沼に住んでいるときは、直接のツキノワグマの被害は受けてはいませんが、早朝に幼稚園の園内でクマが目撃され、結果的に大騒ぎになったことがありました。
私が魚沼を去ってからの事件ですが、クマにより重傷を負われた方の話をききました。
ここ数年は、明らかにそれ以前よりもクマの目撃情報も増え、被害も増えていると感じます。
これは、熊そのものの個体数が増えているのか、それとも彼らの生息環境が奪われ、やむを得ず、人家のそばに降りてこざるを得なくなっているのか、人のそばの方が容易に食料が得られることを知って、人家のそばに住み着いてしまっているのか、様々な要因が考えられます。ただ、これまでは里山が人と野生動物が直接接触しないで済むような緩衝地帯を形成していたものの、その里山が減っていることも大きい要因と思えます。
そんな中で、秋田県では、熊を殺すなという苦情が多数寄せられたり、ハンターの個人情報をネット上でリークしたりという行為が増えているようです。

はっきり言えば、昔から野生動物の個体数が増えれば、必ず間引きをされてきた経緯があります。何も、熊などの野生動物を殺すのは今に始まったわけでもないのに、今更、殺すなという苦情が殺到するのは、どんなものなのでしょうか?少なくとも、ハンターの個人情報をネットにさらすという行為に対しては、厳罰で臨むべきであると思います。
こういった人達を見ると、かつて日本の捕鯨船にとりついたような反捕鯨運動家の行為を想起させられます。
彼らは、自分の思想が絶対的正義と信じ、自分の行為は容易されてしかるべきであると思っているのかもしれません。徳川綱吉と同じです。独りよがりの優しさや正義は、実は人に迷惑をかけている恐れがあることを考える必要があると強く思います。
自分の考えが全面的に正しいのか振り返り、同時に他者の意見に耳を傾けられなければ、自己主張するだけの資格すらないと思います。(そもそも全面的に正しい人間など存在しないと思います)

むしろ、ゴルフ場などを作って、野生動物の住処をどんどん奪うような行為をやめていく必要があるのではないかと考えます。

2023年10月30日(月)

 業務連絡+α
投稿:長野 央希
本日、10/23からインフルエンザワクチン接種を開始しております。年内いっぱい受け付けております。
また、コロナワクチンも継続して行っておりますが、当院の駐車場が広いとは言えないものですので、ご迷惑をおかけする場合もあるかもしれませんが、ご了承ください。

この数週間の傾向で、新型コロナウイルス感染が大分下火になっている一方で、インフルエンザが猛威を振るっております。本日の状況では、新型コロナウイルス感染者数が5人に対して、インフルエンザA型の感染者数が17人でした。また、地味ながら、アデノウイルス感染と思われるような方も散見されます。
もうしばらくは同様の傾向が続いていくものと考えられます。
ただ、昨年、一昨年の傾向を鑑みると、11月中下旬から、再度新型コロナウイルス感染者数が増加していくと考えられます。おそらく、12月には第10波の到来があるのではないかと推察しております。
そして、昨年、一昨年と同じ経過をたどるとするなら、12月の流行が、そのまま4月まで継続していく可能性が高いように思われます。そこに、どこまでインフルエンザの流行が絡んでいくのか注視していく必要があります。、当院を受診される方においても、インフルエンザと新型コロナの同時感染をきたしておられるケースも見受けられます。この冬季に、そういった合併がどれほど増えていくのかも、注意していく必要があります。
以上のような状況ですので、インフルエンザしかり、新型コロナに対するワクチン接種は、重症化を予防するうえでも有用であると考えます。
また、どのようなウイルス感染においても、マスク着用と、手洗いの励行は極めて有効な予防策であるといえます。

現在は、新型コロナ感染者数が減少しておりますので、新型コロナウイルスの抗ウイルス薬の出番も大幅に減っております。現在は、パキロビット、ラゲブリオ、ゾコーバという三種類の内服薬があります。前二種類は、基本的に糖尿病、高血圧、肥満などの合併症がある方、高齢者などの重症化リスクの高い方々に、重症化予防のため投薬するものです。ゾコーバは、重症化リスクのない方で、症状の短縮、後遺症の軽減を図るために投与するものとなります。
(残念ながら、いずれも妊娠中の方には使用できないものになります。)
これらの薬剤は9月までは公費でしたので、薬代がかからずに済んでいましたが、10月から一部公費負担が解除されており、3割負担の方でしたら、9000円ほど、1割負担の方でしたら、3000円ほどの薬代がかかってしまうようになっております。こういった事情から、抗ウイルス療法を断念される方が増えておられることを、医療者として大変心苦しく思っております。
第10波の際に、少しでも公費の割合の見直しがなされてくれることを切に望みますが・・・・。

一般的に、冬場は、様々なウイルス感染が流行する時期です。
ワクチンの接種や、手洗い、うがいなどの予防法を講じ、自分の身は自分で守るという意識をもって、感染のシーズンを乗り越えていきましょう。

2023年10月23日(月)

 パレスチナ
投稿:長野 央希
ハマスの攻撃に対して、イスラエルが報復としてガザ地区での地上作戦を開始していかんとしているという切迫した情勢が続いております。
ガザ地区の住民を強制的に退避させようとしています。
ハマス自体が、パレスチナの地域内で支持を失っていることと、サウジとイスラエルが近づいていこうとしている国際情勢により危機感を感じ、大きな賭に出たとも言えるのかもしれません。
イスラエルは、自分たちの被害の何倍もの犠牲をパレスチナに強いることになり、結果的にパレスチナの住民は更にハマスを憎しみの目で見てしまう可能性もあり、さらなる支持を失うことになってしまうのでは無いかと思われます。
極めて下策だと思わざるを得ません。

一方で、イスラエルという国、ユダヤ人という民族を見たとき、古代ローマ帝国時代に滅亡し、民族離散を強いられた経緯があります。その後2000年近く、自分の国を持たず、特に欧州諸国内で、様々な苦渋をなめさせられてきました。英国やスペインでは強制国外退去をさせられたり、度々大虐殺の憂き目に遭ったりと、信じがたいような塗炭の苦しみを味わってきました。ナチスドイツのホロコーストが、写真や動画にも記録されているため、あまりにも強いインパクトを残しておりますが、ソ連国内でもかなり虐殺されていたし、記録が乏しい時代を考えると、尋常でない犠牲者が出ていたことは間違いないでしょう。そういった歴史的事実があることへの罪悪感と、ユダヤ民族が、近現代の欧米先進国の経済的な中枢にいるためということも有り、欧米がバックについて、イスラエルを建国させてあげたような側面があります。その後、富国強兵を進めて、今やユダヤ人のイスラエルという国は弱者から強者に様変わりしています。そして、自分たちが受けてきた塗炭の苦しみを、パレスチナに味合わせようとしてしまっている。本当に悲しいことだと思います。自分達の悲劇を、他の民族にはなぞってほしくないという寛大な気持ちを持って臨んで貰いたいと強く願います。そうでなければ、中東や西アジアという民族のるつぼのような地域では報復に次ぐ報復から、憎しみの連鎖が永久に続いてしまうでしょう。
そして、現在の国際情勢を考えると、ウクライナの戦争は今尚、終わる気配もなく、そのような中で、中東でも紛争が起きてしまった。それぞれの戦いは局地的なものかもしれませんが、戦いが長引けば、その背後の大国の利害関係がぶつかり合うようになるかもしれない。そうなった場合、局地戦が、世界を巻き込むような世界大戦に発展してしまうのではないかという危惧を抱いています。日本にとっても、戦争というものが極めて身近な存在になってしまうのではないかという最悪のシナリオも頭をよぎるのです。
平和の維持というものに相当の努力が必要な時代になってしまっているのかもしれません。

2023年10月16日(月)

 大相撲 9月場所
投稿:長野 央希
大分、新型コロナ感染者数が減ってきている中、インフルエンザ感染者数は、徐々に増加している状況です。このまま気温の低い季節になると、更に増加してくることが予想されます。外出時のマスク、手洗いの励行など、感染予防に御注意いただきたいと存じます。

さて、去る9/24に大相撲9月場所が千秋楽を迎えました。
大関貴景勝が優勝するという、番付からすれば妥当な結末であったと思います。しかし、優勝決定戦の勝ち方は、若干拍子抜けしてしまった印象が拭えません。若く、幕の内のまだ下位の熱海富士に対して、変化をして勝ったというのが、何とも後味として今ひとつ釈然としないものがあります。
確かに、反則などではないので、どのような手でも勝てば良いという考え方も理解できます。
ただ、貴景勝の元師匠は平成の大横綱である貴乃花なのです。多くの力士の全力の攻めを受けきって勝つという美学を体現してきた横綱の教えからしたら、あの取り口はかなりの失望を呼んで然るべきであろうといわざるを得ないのです。貴景勝が横綱を目指しているのなら、尚のこと、若手の攻めを真正面で受けてあげてほしかったナと残念に思ってしまいます。
勿論、小兵で満身創痍の状態で、心身ともに疲労困憊していたためというのは、とても理解できますが、それを踏まえても、大関の意地や誇りを示してほしかった。
一方で、熱海富士です。決定戦で敗れた後、泣いているのではないかと思わせるほど、悲しそうに悔しがっている表情に胸を打たれました。大関という第一人者に負けたら、まあ仕方ないと思いそうなところを、あれほど悔しがっている姿勢には、こちらも泣きそうになりました。
まだまだ、荒削りな若手ですが、今回の悔しさをバネに大きく成長してほしいものです。少し兄弟子の翠富士は個人的に好きな力士でしたが、今回の件で、熱海富士を応援していきたいと思います。
朝乃山はもう少し勝ち星を積むかと期待していましたので、少し残念です。今回の成績だと、なかなか三役復帰は難しいでしょうか。
相撲界もどんどん若衆が盛り上げていってほしいものです。

2023年10月2日(月)

 業務連絡
投稿:長野 央希
9/25〜新型コロナウイルス秋開始接種ワクチンを開始して参ります。
インフルエンザワクチンに関しては10/23〜開始予定です。

ご希望があれば、インフルエンザ及び新型コロナウイルスワクチンの同日接種も可能ですので、ご希望の方は御相談下さい。

発熱外来に加え、ワクチンの予約の御電話で、つながりにくくなる場合がありますので、その場合は025-260-7243に御電話下さい。

また、駐車場が狭いため、ご迷惑をおかけする場合があります。
具合が悪い発熱患者さんなどが優先的に駐車場を利用できるようご配慮賜りますと幸いです。

何卒宜しくお願い致します。

2023年9月22日(金)

 コンプライアンス?
投稿:長野 央希
ジャニーズ事務所の問題が大きく社会的に注視されている今日この頃です。
創業者のジャニー喜多川氏の性加害問題を事務所が認めたことで、スポンサー企業やテレビ局がコンプライアンスの問題から、所属タレントの起用を見直したり、取りやめたりと言うことが連日話題となっております。
ジャニー氏の性加害は児童虐待の側面も持つことで、その被害者の数からしても極めて重大な犯罪行為と言えそうです。そういった意味で、各企業がジャニーズ事務所との様々な契約を切っていくのは、ある程度やむをえないことではあります。とはいえ、非常に違和感を感じるのも事実です。
ジャニーズタレントは、これまで多くの企業の顔のようになっていたり、場合によっては国家的プロジェクトのアンバサダーのような役もこなしてきました。要は、政府も含めてジャニーズ事務所と相当親密な関係性を築いてきたという歴史があります。一方で、ジャニー氏の性加害問題は何十年にも渡って行われてきた所業で有り、かなり業界内では有名な話で有りながら、暗黙の了解のように臭い物に蓋をされてきたと考えられます。
表向きは政府も各企業も知らなかったとしらを切るかもしれませんが、間違いなく、その事実を把握しつつも、ジャニー氏あるいは事務所との関係性を崩したくないという思惑で、その犯罪行為を黙認してきたと言えます。
それが、ジャニー氏が亡くなり、国連までをも巻き込むような世界的な注目を浴びた途端に、事務所との関係性を断ち切りたがってしまうと言う、まるで後出しじゃんけんのような所業には、極めて不快な思いを抱いてしまいます。
国家も企業もジャニーズ事務所と一蓮托生な関わりを持っていたにもかかわらず、自分たちのイメージが損なわれるのを恐れて、急に倫理的に振る舞うこと自体、これ見よがしな偽善のように見えてしまうのです。結局は、政府であろうが、企業であろうが、性被害者への思いやりというのではなく、あくまでも自分たちのイメージを守っているに過ぎないと思えてなりません。もし、道義的、倫理的な正義感を持っているのならば、とっくの昔にジャニーズ事務所との関係を絶つ、あるいは注意喚起していてしかるべきはずなのにもかかわらず、何もしてこなかった訳です。これ見よがしな善を振りかざす人間ほど信用できない者は無いと思います。
自分としては、タモリ倶楽部が終わってしまってから、スポーツ中継以外でテレビを見ることがなくなりましたので、実際問題、ジャニーズタレントが出演を見合わされるようになったからと言っても、ほとんど関わり合いのない話ではあります。それでも、かつて都内で働いているときに、ジャニーズ所属タレントの方とお一人、接することが有り、その方が、とてもクレバーでかつ紳士的で、男の自分が見ても、憧れるような格好良さがあったという記憶が鮮明で、その人も含めて、ジャニーズタレントの方々が、事務所を移籍したりするなどしてでも良いので、今回の件で芸能活動や芸能生命を絶たれてしまわないように切に願います。
また、今回の件も含めて、今やコンプラインスという名の下に、色々な制約が社会を覆っています。そもそも、マスメディア、芸能界において、今のコンプラインスに照らし合わせて、活動を自粛しなくてはならない人が、相当数存在しているのではないかと思えてしまいます。芸能人であれ、スポーツ選手であれ、政治家であれ、いわゆる公人と言われる人で、そこまで品行方正な人などどれほどいるのでしょうか?些細なコンプライアンス違反を問題視していけば、もはやメディアに誰も登場させられなくなるのではないでしょうか。結果的に表面的な品行方正な人(蛮行を上手く隠せる人)ばかりが、社会で上に行くようなおぞましい結果につながってしまうのではないかと危惧する次第です。
更には、歴史上の偉人という人たちも、ほとんど品行方正な人などいませんので、現在のコンプライアンスからしたら、歴史の教科書から多くの偉人を抹消しなくてはならないでしょう。近現代で言えば、初代総理大臣の伊藤博文の女性関係の問題はなかなか有名な話で、明治天皇からも注意を受けていたというほどですから、もはや今の時代であれば、政治家どころか公人からも身を引かねばならないほどでしょう。歴史の教科書では目にぼかしでも入れるかというようなことになるはずですが、さすがにその功績の大きさから偉人のままでいられています。
我々の今のコンプライアンスというのを突き詰めていくと、芸能人であろうがなかろうが、存在自体が容認されないような、極めて生きにくい監視社会になっていく恐れがあることを我々は自覚する必要があるのだと思います。

2023年9月18日(月)

 業務連絡+α
投稿:長野 央希
お盆前後で新型コロナウイルスの感染者数が急増しました。
当院でもその時期でかなり検査依頼も陽性者数も非常に増加しました。
昨年の当院での傾向からすると、7月中旬から増加しだして、8月に入り著しい感染の流行を認め、8月下旬からピークアウトしていき、9月中旬には感染者数が著名に減少していきましたが、今年も似たような経過をたどっている印象があります。となると、9月中旬には落ち着きを取り戻すのではないかと期待をしておりますが、依然として現時点では感染者数が多い状況が続いております。
8月中旬では一日の発熱外来受診者数が50人台中盤で、そのうち40人強が新型コロナウイルスの抗原もしくはPCRが陽性という状況でした。今は受診者数は20〜30人程度ではありますが、やはりそのうち7割程度はCOVID-19感染を認めるような状態です。
また、盆のころまで一定数のインフルエンザA型感染者も見られたというのが、今年の特徴と言えるかもしれません。この真夏の真っただ中で、未だにインフルエンザが出るのかと率直に驚いていましたが、盆を過ぎてからは当院ではインフルエンザ罹患者を認めなくなっております。

昨年と今年の傾向から(2年とはいえ)新型コロナの流行時期の一つは真夏であるといえるのかもしれません。また、これまではコロナウイルスの流行時期というものは厳密に理解されたことはなかったように思えますが、実は、従来のコロナウイルスも真夏に流行してきたのかもしれません。今のように検査をしていたわけでもないので、夏風邪のウイルスとして、もともとコロナウイルスが大きな位置を占めていた可能性も考える必要があると思います。

全国的な流行の影響か、かなり鎮咳薬(咳止め)やある種の感冒薬が入手しづらくなっております。そんなわけで、患者さんにはご不便をおかけすることもありますが、何とか抗コロナウイルス薬などを駆使して対応いたして居るような次第ですので、ご理解のほど何卒よろしくお願い致します。

9月に入りましたが、毎日尋常ではない暑さが続いており、屋外の発熱外来は、ほとんど修行もしくは拷問のような状態にあります。何とかここまで乗り切ってきました。30℃後半の気温で3時間屋外で発熱外来をしてきましたが、本当に雨ごいをしたくなる気分でした。これからの季節、少しでも残暑が心地よい暑さ程度になってくれることと雨が降ってくれることを切に祈ります。


尚、新潟市の医師会からの通達で9/21より令和5年秋開始接種ワクチンが始まります。
XBB対応ワクチンに切り替わることになります。
当院では9/25〜秋開始接種ワクチンを始めていく予定です。
インフルエンザワクチンとの併用も可能となりますので、ご希望があれば、御電話にて承ります。よろしくお願い致します。

2023年9月1日(金)

 盆の時期の業務形態について
投稿:長野 央希
盆の時期の業務状況

8/10までは通常通り
8/11 休診
8/12 午前中診療(9:00〜12:30)
8/13 休診
8/14 午前中のみ発熱外来(9:00〜12:30)
      受付は12時まで
8/15 休診
8/16以降は通常通りとなります。
              宜しくお願い致します。

2023年8月3日(木)

 お願い
投稿:長野 央希
発熱外来の依頼が急増しております。
基本的には発熱外来は予約制ですので、御電話で御予約いただきたく存じます。予約無しでお出での場合、混雑状況によっては、診察が不能の場合があり得ますので、宜しくお願い致します。

2023年7月31日(月)

 『スマホはどこまで脳を壊すか』を読んで (2)
投稿:長野 央希
スマホを含めて、デジタル機器の便利さは間違いのない事実です。
ただ、便利さとは、人間に楽をさせるということになり、結果的に、人間のある部分を退化させてしまう可能性があると言うことです。
スマホのヘビーユーズを、子どもの頃から習慣化してしまうことで、前頭前野をはじめとする脳の様々な部分のハッタウを阻害してしまうリスクがあると言えます。
また、長い目で見ると、将来的な認知症の発症につながる恐れがあることを認識しておく必要があります。

人間というのは社会的な生き物です。社会性が失われれば、人間は人間たり得なくなるのかもしれません。ネットを主体にした人間関係が主流になることで、コミ入ケーション能力の低下から社会性が失われていくのかもしれません。

今や、日本ではデジタル庁が出来て、色々な面でデジタル化を推進しています。
デジタル化することで、煩わしいような事務作業が大幅に減少するのは大歓迎ですが、はたして、闇雲にデジタル化することで、長期的な人間に備わる様々な能力の退化につながるのではないかという考察を行っていく必要があると思うのです。そして、スマホ依存のような問題はこれから本格的に研究されていくでしょうから、自己統制が上手く出来ない子どもの時分から、スマホを頻繁に使用することが安全なのかもよく考えていかねばならないのだと思います。
「酒やたばこは二十歳になってから」というように、スマホもある程度自制心が身についてからという時代に今後はなるのかもしれません。

インターネットやデジタル化というのは始まったばかりの物ですので、ある意味、手探りでその利用法を考えていく必要があるでしょう。
デジタルに支配されてないけないのだと思います。あくまでも人間がデジタルを使いこなしてこそ、その真の有用性を享受できると思います。

また、今後、オンライン診療というのが普及していくのだろうと思いますが、個人的には、あまり頻用したくはないと考えています。
まず、オンライン診療のよい適応となるのは、仕事などで多忙な、安定した高血圧の患者さんなどではないかと考えています。それでも、毎回をオンライン診療にするのは望ましくないでしょう。
ましてや定期的に血液検査を要するような高脂血症や糖尿病などの患者さんは出来れば、直接来院していただきたいと思います。
先述の通り、オンラインでの人間同士の交流というのは不十分であるという事実を考えると、直接診察させていただくのには遠く及ばないといえます。
また、もしオンライン診療が医療の主体になるのであれば、もはや医者は人間である必要は無いでしょう。AIで十分ということになります。

デジタル化というのは、これまでの歴史上、誰も経験したことのない革命的な変化であります。
大げさかもしれませんが、この激変を通して、人間そのものの存在自体を見つめ直す良い機会なのではないかと思っています。

2023年7月7日(金)

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