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 スポーツ界と新型コロナ
投稿:長野央希
現在、大相撲の初場所が行われております。力士の中でも新型kじょろな陽性者が相当数いた模様で、十両以上の関取も16人休場しています。横綱白鵬も感染をして休場しており、鶴竜はけがのため再度休場しておりますので、両横綱が休場している状況です。これだけ大量に関取衆が休場し、横綱も不在なんて言う事態で、よく初場所を開催したものだというのが率直な感想です。そんな中で、「新型コロナの感染が怖い」という理由で、琴貫鐡という一人の力士が引退しました。
このことには賛否両論があるとは思います。新型コロナが怖いという理由で、医師や看護師などが病院を辞めるのはどうなんだというのと同じような議論にはなるかもしれません。殊にコロナ病棟に勤務する職員がコロナを怖いという理由で退職するのはどうなんだということにはなります。
ただ、この琴貫鐡関は本当は力士を引退したくはなかったとのことです。
貴闘力親方のやっているyou tubeに出演して、思いを語っておられるのを拝聴しましたが、彼の言い分として、心臓の大手術を受けていることから、心臓が悪く、コロナ感染をきたした場合に命取りになりかねないという恐怖があること(実際に力士でも新型コロナ感染でなくなっているのを目のあたりにして)、この心臓の手術の時も、相撲協会や親方から治療費の援助がなかったため、片親である母親が治療費を工面してくれたのだが、再度新型コロナに感染して入院が必要となった場合に、その治療費を母親に負担してもらうことが心苦しいということ、新型コロナ感染のリスクを鑑みて、休場をしたい旨相談したものの、相撲協会からも佐渡が嶽親方からもその許可が下りず、引退を余儀なくされたことを切々と語っておられました。
この貴闘力チャンネルでは、しばしば相撲協会の改革要求が発せられていたり、一部の親方への嫌悪感を隠さない内容ですので、こちらのチャンネルの言い分のみをうのみにするのはフェアではなく、佐渡が嶽親方や相撲協会の言い分も聞いたうえで事の是非を判断すべきではあろうと思いますが、何とか琴貫鐡関の心情を汲んでで挙げられなかったかという残念な気持ちは残ります。
恐らく、どのスポーツでもプロと呼ばれる人たちは自分の競技において命を懸ける心積りを持っているのではないかと思います。特に相撲やボクシングなどの格闘系の物では実際に死と隣り合わせという面もあります。しかし、これはあくまで競技そのものによって死ぬ覚悟はあるかもしれませんが、病気で死ぬということは、全く別次元の問題と思います。
スポーツはあくまで娯楽です。かつての剣豪同士の果し合いとは違います。死を前提にすべきものではありません。日本では新型コロナ感染による致死率は東アジア以外での高い致死率とは異なりますが、それでも力士のような丈夫なはずの若者ですら命を落とす場合があるのも事実で、そういう状況を考えた場合、多くの持病を抱えるような力士は少しでも安全を担保してあげないと、今後力士を志そうとする若者がますます減少していってしまうのではという懸念があります。
翻って、東京五輪です。政府としては断行したいという思いが強いようですが、上述のように、ネアンデルタールの遺伝子を受け継いでいるものが新型コロナで重症化するのではという説があるように、実際に欧米やインドなどのネアンデルタールの遺伝子を有している民族の重症化率や致死率が高いという事実があります。そういった地域の人が、オリンピック観戦に、まず来日するのでしょうか?来日した場合に、そこで感染拡大をきたすようなことがあると、更に、それによってより一層死者が増加するような事態になれば、日本への信頼というものは大きく揺らぎかねないと思います。意図しないバイオテロのような状況は防がねばならないと思います。
スポーツはあくまで娯楽です。競技者も観戦者も、命を捨てる覚悟を持つべきものではないと思います。経済効果を期待して五輪を断行することは、長期的に見た場合、益が少ないように思えてなりません。

2021年1月16日(土)

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