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 クモの巣
投稿:長野央希
私は元々は、クモが好きではありませんでした。
しかし、魚沼に住んでいる時に、家の内外で、様々な種類のクモが沢山生息しているのを見て、若干関心を持つようになって、観察をしていました。窓に大きな蜘蛛の巣を張っているものや、家の中で巣を作らずに歩き回っているものなど色々です。魚沼の冬は雪も降れば、朝は路面も凍結をします。そんな中で、主のいなくなった蜘蛛の巣に、氷が張って、そこに雪が乗って、更にそこに陽光が照り付けている様の美しさは、言葉で言い表せませんでした。自然のなせる芸術と言えると思いました。
そして、現在、新潟市に住み、依然として、家の内外にはクモが住んでいます。取り分けて、日々観察しておりましたのが、医院のところにある発熱外来脇で大きな巣を張る女郎クモでした。8月の暑い時期には大小4匹くらいのクモがおりましたが、その後、小さいものも大きくなったかなと思うと、いつの間にか、その巣からいなくなっていたり、かと思うと、新たに小さいクモが巣で生活していたりしました。親玉?は大雨の日には見かけなくなるものの、翌日にはまた同じように巣でデンと構えているものでした。何だか、日々、発熱外来をしている時に見かけるため、同志のような感覚を抱いておりましたが、ここ数日にクモの巣も含めて撤収して、クモの姿を見かけなくなっております。調べると、クモは冬前に産卵を済ませると、寿命を終えるものと、休眠といって仮死状態となり、じっと動かなくなって、冬を越すものとがいるとのことでした。そういえば、魚沼では私の家のトイレは恐ろしく寒かったですが、トイレに住み着いていたクモは冬場動かなくなっていました。刺激しても全く動かないのですが、何日たっても腐敗するような様子もなく、結局春になると、動き出すということがあるのを思い出しました。
このたび、新潟市の私の同志は役目を終えて、鬼籍に入られたのかと思うと、すごく寂しい気持ちがしました。恐らく、来春にはその子の世代が新たな巣を作るのだろうと期待しています。
生き物たちは生きれるだけ生きて、子孫を残していこうというパワーには常に感服します。
人間の心がうつろい変わるのとは裏腹に、小さい生き物たちは毎日変わらないルーチンを淡々とこなしている姿に、色々勉強させられている毎日です。

2020年11月4日(水)

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