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 ワクチン@
投稿:長野央希
当院でも10/12よりインフルエンザワクチン接種を開始しております。尚、65歳未満の方は10/26からになります。
ワクチン開始を踏まえ、ワクチンに関する話をいたします。
免疫学の父と言われるパスツールが「人工的に弱い病気を起こさせて、それに似た恐ろしい病気を予防する材料全体」をワクチンと呼ぶことを提唱しました。そのワクチンには、独力を大幅に弱めた生きた微生物を使う生ワクチンと、病原微生物を殺したり、毒素の活力を失わせたものを使う不活化ワクチンとがあります。ワクチンとは免疫の強化が求められます。この免疫には、抗体(免疫グロブリン)が微生物や、その毒素と特異的に結合することで、その活性を阻害する(中和)液性免疫と、マクロファージや好中球、細胞障害性T細胞といった白血球群によって微生物の潜む細胞自体を破壊する細胞性免疫とがあります。そして、ワクチンに期待される第一の効果は、液性免疫の獲得・強化にあり、とりわけ生ワクチンには後者の細胞性免疫を強く誘導する作用もあります。
とは言え、ワクチンを打ったからと言って、すぐに免疫が獲得されるわけでなく、感染防御に必要な抗体ができるのには最低一週間を要します。

こうしてワクチンによってもたらされる利益たるや、計り知れないものがあると言えます。
病気が起きてから、それに対して治療をすることは、見た目にも派手で、かつ治療効果が目に見えて分かりやすいのですが、ワクチンは病気が起きることを未然に防いでいるため、極めて効果が地味ではあります。しかし、、ワクチンがもたらしてきた功績は、抗生剤や抗ウイルス剤によってもたらされた功績を凌駕しているといっても過言ではないと思います。

2020年10月16日(金)

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