猛暑の中で |
投稿:長野央希 |
昨日は近づきつつある台風の影響もあるのか、フェーン現象で、新潟もひどく暑い一日となりました。魚沼では、所により40℃まで上昇しておりました。溶けてしまいそうなほどの暑さにうんざりしていると、また、車中での子供の熱中症死のニュースがありました。 高松市で車中にいた6歳と3歳の女児が亡くなったということです。昨日の高松市の最高気温は36.6℃であったということですから、車中の温度がいかばかりであったかは想像するに難くはありません。 子供を車中に残した母親が、どのような用事で、どれほどの時間車を離れていたのかは報道されていないため、無責任に母親を非難することは控えます。ただ、車に残った子供たちのことを考えると、いたたまれない気持ちになります。 想像してみましょう。 車に残された子供の気持ちを。最初は、すぐに母親が戻ってくるだろうと待っている。一向に戻ってこないことから、不安や恐怖に襲われる。元気なうちは、泣きながら、車の窓を叩いていたかもしれません。6歳の姉の方は3歳の妹を気遣っていたかもしれない。そのうち、高体温で脱水も進んで、泣く余力もなくなり、絶望感の中、徐々に意識がなくなっていく。どれだけ、辛かったか。 あるいは、想像してみてください。もし自分が、その車の前を通りかかった時に、窓を叩いている子供がいるのを目撃してしまったら。車には鍵がかかり、開けてあげられない。警察や救急車を呼んでも、すぐに来てくれないうちに、子供が力尽きていく一部始終を見てしまったら。自分の無力感を呪いたくなるかもしれない。 また、もし自分が、その当事者で、車中に子供を置いていった親であったらと想像してみましょう。自分が子供を死なせてしまったという自責の念と後悔の念を抱き続けつつ、家族や親類、社会からは白眼視される一生を送らねばならない。 ちょっとした油断やミスが、これだけ大きな結果をもたらしてしまうのです。そして、こういったことは、他人事ではなく、常に自分も当事者になりえるということを想像して、どうしたら、ミスを未然に防げるのかという対策を一人一人が講じていかねばなりません。 二人の幼い命に関しては、御冥福を祈りつつ、こういった事故(場合によっては事件)がこれ以上繰り返されないことを切に願います。 |
2020年9月4日(金) |
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