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 民主主義の危機
投稿:長野 央希
ここに来て、一時感染者数が減少傾向にあったものが、再度増加に転じております。当院での検査件数及び陽性者数も、増加に転じている状況であります。
都内では8000人を超え、西の府県でも軒並み増加している状況から、第七波が到来したと考えるべきでしょう。新潟県内も、これから陽性者数は、急増する可能性があります。また、恐らく、オミクロン株からB.A5型に変異、移行している者と考えられます。B.A.5型は感染力がオミクロンよりも強いといわれておりますので、感染者数はオミクロンの時期よりも更に増加する可能性はあります。ただし、その重症化リスクがどうかという問題があります。
感染者数が多くても、重症化する率が高くなければ、それほど脅威を感じる必要は無くなってしまいますので、状況如何によっては、インフルエンザと同等の感染症の分類に下げることで、対応もインフルエンザと同等の処置で良いと判断することも考えられます。行政の判断がどうなっていくのかが注目されます。
行政の手腕が問われている中で、7/10は参院選挙が予定されておりますが、激しい選挙戦が展開されている中で、信じがたいような事件が起きてしまいました。安倍元首相が暗殺されました。
政府要人の暗殺というと、戦前の2.26事件や浜口雄幸首相の暗殺などが思い浮かびます。戦前は、郡部の暴走も有り、政治家も命がけな状況であったと思います。戦後で言うと、社会党の浅沼稲次郎氏の暗殺などありましたが、最近では、そういった血なまぐさいような事件が起きるとは考えもしないような状況での、今回の惨劇です。
政治的な思想の相違があったとしても、それに対して議論でなく暴力に頼って、相手をやり込めるというのは、もはや民主主義への挑戦といわざるを得ません。もっとも、日本がまともな民主主義国家なのかというのには議論の余地があると思いますが、少なくともお互いの主義主張を、武力でなく話し合いや駆け引きで論じ合うという意味では、間違いなく民主主義の手段に則ったやり方で物事を解決してきました。今回のような、反対意見の相手に武力で制裁を加えるようなことが、今後頻繁に起きるようなら、もはや民主主義は危機にさらされているといえます。ネット社会では、自分の考えと違うような相手を、徹底的に叩くような人もいるようですが、ネット民であろうがなかろうが、こういった偏狭な主義の人が、現実的に武力を行使して、相対する人々を叩き潰そうとする風潮が大手を振るようになれば、民主主義どころでなく一般社会の安全性すら危機にさらすことになってしまいます。
我々は、これまで享受してきた平和が当然ではない時代を迎えてしまうかもしれないという危機感をもって、対策を講じる必要があるのだろうと思います。
安倍元首相のご冥福を祈ります。

2022年7月8日(金)

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