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 最近の話題
投稿:長野 央希
連日のように6月とは思えないような猛暑となっております。そんな状況で、最近の話題の一つとして「サル痘」の世界的な感染拡大が挙げられます。現時点では、日本での感染は確認されておりませんが、隣国の韓国では感染者が出ているということで、日本にいつ上陸したとしても不思議はないでしょう。
サル痘とは、かつて世界に大きな災厄をもたらした天然痘と類縁のウイルスであるポックスウイルスによる感染症です。発痘を主徴とするという意味では、天然痘と似ていますが、症状の程度としては、天然痘に比べればはるかに軽微であるといえます。天然痘は、かなり致死率の高い感染症(致死率が20〜50%と言われている)であり、これまでの歴史でも、相当数の死者を出してきました。最近の例でいえば、夏目漱石も天然痘に罹患し、何とか九死に一生を得たものの、顔にあばたができたりと、長らくその後遺症で悩まされてきたのは有名な話です。
サル痘ではそういった事態には至ることは稀でしょうが、今回の場合、男性同性愛者での感染報告が多い模様ですので、HIVの感染との合併例など、詳しい感染報告が待たれますし、HIVに合併した場合に、重症化するのかどうかなども注視する必要があります。とはいえ、こういった、なじみの少ない感染症が起きた場合に感染者に対して、偏見を持ったり、誹謗中傷をすることは、厳に慎まねばなりません。
また、先日、都内の小学校でインフルエンザによる学年閉鎖が起きているというニュースがありました。新型コロナの流行が起きてから、インフルエンザがまるで影を潜めておりましたが、久々の流行と言えます。さらに、南半球のオーストラリアではインフルエンザの流行が起きているということで、今年の冬は日本でもインフルエンザの流行が見られる可能性があります。この二年、インフルエンザの感染が見られなかった要因が、当初私は、手洗いやマスクの着用の励行が功を奏しているのであろうと考えておりました。しかし、新型コロナもインフルエンザも感染の主要な臓器は上気道や肺などの呼吸器になりますので、同様の臓器を舞台にした場合、あるウイルスが流行したとき、ほかのウイルスの感染を抑止する働きがあるのではないかという気もしています。そうであれば、インフルエンザの流行が、今後コロナの感染の抑止的な作用に働くのかもしれません。いずれにしろ、ここ二年で世界的にインフルエンザの流行が見られなかったのが、今回インフルエンザの流行の兆しが出ているところを見ると、新型コロナ感染に関しても、新たな局面に入っていくのだろうと考えられます。

元広島の北別府学さんが、成人T細胞白血病で骨髄移植後ではありますが、今回敗血症になっているという報道がありました。現在の骨髄の生着の状況や、骨髄機能の状態、白血球数やイムノグロブリンの低下の具合、現在の免疫抑制治療の状況など、まったくわからないので、無責任なことも言えませんが、敗血症は重症の感染症であり、大変お辛い思いをされているのではないかと考えられます。細菌感染によるのか真菌感染によるのかなどもわかりませんし、大変な状況とは思いますが、何とか乗り切ってほしいと切に願います。そして、北別府さんを励ますからには、広島カープが勝つのが最大の勇気づけになると思っています。交流戦で惨憺たる負けを喫し、ヤクルトに8連敗している場合ではないのです。カープにはもっと、気合を入れて、しゃきっとしてほしいです。

猛暑ということもあってか、昨日は魚沼で沢山の蛍が飛んでいました。20時半過ぎには、蛍も眠りにつくのか、田んぼの稲のところで、点滅している光が、間もなく消えてしまいました。人間世界では、目まぐるしい変化が起きている中で、蛍のような自然にふれると、本当に心が和みます。

急に暑くなっておりますし、梅雨明けも異様に早いことから、同課皆様もくれぐれも熱中症にお気を付けください。

2022年6月30日(木)

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