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 人間の尊厳を守る戦い
投稿:長野 央希
ロシア・ウクライナ戦争が激しさを増していおります。ウクライナ第二の都市であるハリコフの市庁舎が爆撃されるなど、ロシア軍による無差別攻撃が顕著となっております。当然、ロシア政府はその点を認めはしませんが。
また、ロシア兵が演習といって、連れてこられたのが実際の戦場で、だまし討ちのような形で戦死しているというような報道もされております。勿論、戦時下なので、ウクライナの報告を全面的にはうのみにはできないとは言え、さもありなんと感じてしまうような状況です。戦地で、辛い思いをしているのは、ロシアの若者です。ロシアの戦争指導をしている政府、軍の要人は、みなモスクワなどの安全な場所にいて、若者を次々と死地に赴かせています。もし、プーチンやその他の政府首脳も、ウクライナの戦場の第一線で、銃弾に身をさらしているようなら、まだ説得力はありますが、そんな危険に身をさらすことはないでしょう。
このまま、ウクライナへの激しい攻撃が続けば、キエフなどの主要都市の陥落は時間の問題です。しかし、必ず、ウクライナ国民は地下組織として、ゲリラ戦を展開し、ロシアの占領に対して、激しい抵抗を続けていくでしょう。その場合、ロシアの被害は甚大になります。その結果は、多くの若者が傷つき、死んでいくことになります。
それでも、ウクライナを占領した場合には、プーチンはその功績を喧伝し、より一層発言力を強めてしまうでしょう。そうなったときに、プーチンのやり方に反対するものや、彼の思惑に反するようなもの、機嫌を損ねるような者たちに、攻撃の矛先を向けることは想像に難くありません。今、ウクライナの民間人をも無差別に殺戮している状況が、今後ロシア国内で展開されることになります。要するに、全ロシア国民は、プーチンの将棋の駒となることを要求されるのです。かつて、帝政ロシア時代に存在していた農奴のように、支配者に生殺与奪の権を握られ、一切の自由を奪われた、新たな農奴制ができてしまうかもしれないのです。
今朝のニュースで、ウクライナ大使館に花を手向けようとしたロシア人家族が、小学生の子供も含めて逮捕されたそうです。そして、両親は親権をはく奪されるかもしれないということでしたが、狂気の沙汰です。恥ずべき出来事です。
どうかロシアの国民皆さんが真剣にこれからの自分たちのありようをよく考えていただきたいと思います。現状のロシア政府のやり方を続ければ、近いうちに、自分たちが奴隷のような立場に貶められてしまうかもしれないのです。自由を、そして人としての尊厳守るために立ち上がることが、今こそ必要なのだと思います。

2022年3月3日(木)

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