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 雨ニモマケズ
投稿:長野央希
新年になり、ここにきて新型コロナ感染者数が増加傾向にあります。都内や大阪などの大都市で急激に増加している状況からすれば、当然、その他の地域でも感染者数はさらに増加してくることが想定されます。
正直なところを申せば、韓国や欧米での感染者数の急増を受けて、日本でも12月中には第6波が来るだろうと考えておりました。しかし、その予想は外れましたが。
また、オミクロン(Ο)株の話題が多くはなっておりますが、Ο株の特徴を見ていると、大分、風邪コロナに近くなっているような印象を個人的には受けております。Ο株やあるいは次世代の変異株が感染の主体となってくることで、ほぼ風邪コロナと同化していき、新型コロナとしての感染は終息に向かうのではないかと考えています。(個人的かつ、ある面では希望的な観測にはなりますが)
少なくとも、此れまでの歴史で、ある感染症がどのように流行し、どうやって終息していくのかを、継続的に観察し得たことがありませんでしたので、今回の新型コロナ感染は、非常に貴重な科学的観察であると同時に、感染症の歴史における重要な1ページを記せることになるのだと思います。
ただし、来るべき第六波を、うまく乗り切ることが極めて重要なのは言うに及びません。三回目のワクチンの準備も進めつつ、治療としてのカクテル抗体療法や内服での抗ウイルス治療の早期の充実を図ることが非常に重要です。内服での治療が功を奏するのであれば、当然入院者数を減少させることにもつながり、医療ひっ迫を予防できるわけですし、これ以上の経済的なダメージを増大させることへの抑止にもつながるのだと思います。

さて、昨年11,12月は発熱外来受診者数も減少しており、ある意味平和な状態でしたが、年始になり、やはり、発熱外来受診希望者が増加しております。私は2020年7月から発熱外来を行っておりますが、一年以上を通して、屋外での発熱外来を経験し、日本の四季の多彩さを痛感させられております。7〜9月にかけて、うだるような暑さの中、手が震えたり、意識がもうろうとするような熱中症の手前の状態で働いておりましたし、最近は寒波で、猛烈な海風にあおられたり、吹雪きが叩きつけてくるような状況で、何とか歯を食いしばって責務を全うしております。発熱外来の建物の中も、夏場は日中で46℃になりましたし、今は寒い朝だとマイナス2℃になります。
とは言え、かつての日本の兵隊がシベリアやガダルカナル、東南アジアで経験したことに比べれば、いかに甘えたことを言っているのだろうかと思い、頑張っている気がします。
そんな生活の中、宮沢賢治の『雨ニモマケズ』の「雨ニモマケズ風ニモマケズ雪ニモ夏ノ暑サニモ負ケヌ強イ体ヲモチ・・・」が、身に染みました。私は宮沢賢治よりも丈夫でいられるだけ幸せなのだなと実感しています。彼が現代に生きていたら、医療も栄養状態も格段に違う中で、もっと健康でいられたであろうと思うにつけ、わが身の置かれている環境を幸せに思わなければ、失礼だとすら思えてくるのです。

2022年1月7日(金)

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