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 新型コロナ
投稿:長野央希
ここにきて、国内全域で、新型コロナ感染者数が増加、過去最多の更新が報道されております。東京都では独自の緊急事態宣言を検討しているなどのニュースもありました。現段階で、どれほどの割合で中等症、重症に至る患者さんがいるのか、その地域差はあるのかなど冷静に分析する必要があろうと思います。重症化に至る機序は少しづつ分かってきており、サイトカインストームとDICへの進展をどう予防するかがカギであろうと考えます。また、いかに人工呼吸器管理を予防できるかも、重要なポイントではないだろうかと思われます。
また、感染拡大する場所なども、徐々にわかってきてはいます。現段階で判明していることから、感染拡大の予防線を張る政策を考えないといけないと思います。飲食店や娯楽施設も、全面的に営業を自粛するというよりは、密になり、大声でがなりあうような場所は自粛していただくといった限定的なものの方が望ましいのではないかとも思われます。
今後、新型コロナが完全に消滅するということが望めるのかも不透明ですので、ウイルスは変異していきつつ、生き残っていくと考えて、方針を決定していく方が妥当だろうと考えます。その場合、新型コロナといかに平和的に共存するかを考えることが重要でしょう。アジアでは欧州や中南米に比して、致死率が大分低いことの要因としてBCG理論やワルファリン感受性理論など、興味深い見解も見られます。こういった様々な見解を冷静に分析しつつ、その時点での最良の対策を講じていくことが望まれます。
安全策ということであれば、勿論再度緊急事態宣言を発令し、全国的な自粛を求めるのが最も安全ということにはなりますが、それによる日本の経済的な損害、国力の低下は甚大になるでしょう。国力低下と安全性の完全な両立は難しいと言わざるを得ず、どう天秤にかけるか。恐らく、どのような政策を行っても、批判する人は批判します。民主主義は結局は多数決の理論ですから、批判よりも少しでも賛成する人が多い意見にかじを取っていくことになります。場合によってはいわゆる弱者を切り捨てざるを得ないような政策が施行されるかもしれません。本当に難しい局面に立たされていることは間違いありません。


2020年7月31日(金)

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