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 アジア
投稿:長野央希
今年は、発熱外来や新型コロナウイルスワクチンで、多くの外国人の人と接触する機会を持たせていただいております。大学や短大の留学生が、多くはワクチンで来院したり、あるいは自分が往診でワクチン接種をしたりしております。半数以上はアジア系の方々で、中国、ベトナム、タイ、バングラディシュの方々に接することが多い印象ですが、中にはカザフスタンなどの中央アジアの方もいらっしゃいました。また、アフリカの方もおられ、エチオピアやマラウイといった国の方もお出でになりました。欧米に関しては、ある程度は国名と地理的な面や歴史的な面を理解しておりましたが、恥ずかしながら、東南アジアやアフリカのそれに関しては、理解が及んでいませんでした。そもそも、マラウイはどこに位置しているのか等も知らないという状況で、この機会に勉強してみました。
また、太平洋戦争の激戦の一つであるインパール作戦の本を読んだ際にも、東南アジアの地理的な部分すら知らないことを自覚し、今回岩波文庫の『東南アジア史10講』を読んでおります。
かなり多くの民族が入り混じって、そこに中国的な文化・歴史の影響を受けていたり、インド的な影響を受けていたりして、一読しただけでは十分な理解を得られないことを悟りました。そこに加えて、18世紀、19世紀以降の欧米の植民地政策によって、さらに複雑な修飾をなされて、いっそう理解が難しくなっているように思われました。このことはアフリカ各国においても言えることではありましょう。そして、欧米植民地政策の歪みは今も尚、東南アジア、西アジア、アフリカ、中南米の現状に大きく影響していると思われます。欧米列強の帝国主義の尻馬に乗った大日本帝国時代の日本にも責任の一端があることは言い逃れは出来ないことであろうと思います。東、東南アジア、オセアニアでの日本の振る舞いが戦後80年経とうとしても今も尚、現地に色濃い爪痕を残していることを、我々日本人は忘れてはならないのだと思います。
また、東南アジアのことを勉強していると、アジア的な思考や宗教観が存在していることを再認識させてもらいました。19世紀の欧米の帝国主義以降、欧米的な思考や価値観が絶対的に正しいことという共通認識を持つに至り、そういった教育を受けてきました。キリスト教的な二元論に基づき、善悪や白黒をはっきりさせようとする姿勢は欧米で特に顕著な印象を持ちます。結果的に自分たちの思考と相いれないものは悪ということで、徹底的に叩こうとするようになります。従来のアジアでは、白黒をはっきりさせるという姿勢においては、もう少しあいまいであったように思われます。欧米的な薫陶の元で、世界中が敵味方を厳密に分けようとする姿勢が世界を危機にさらしている気がしてなりません。そういった意味でも、アジア的なあいまいさ、場合によっては混沌としているような思想を再評価してもいいのではないか、脱欧米的思想を目指してもいい時代なのではないかと考えております。

2021年12月10日(金)

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