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 過去の過ち
投稿:長野央希
東京五輪が開幕しましたが、開幕直前に大会関係者の人選でごたごたが起きていました。
五輪の音楽制作にあたっていた小山田圭吾氏が過去の障害者へのいじめを問題視され、辞任しましたし、五輪開会式ディレクターであった小林賢太郎氏が以前行ったユダヤ人のホロコーストを揶揄するようなネタを問題視され、解任されました。
正直なところ、高校の頃から渋谷系というジャンルの音楽が好きではなかったので、小山田という人を知りませんでした。ですから、かつてのいじめが記載されている雑誌の内容も、それほど把握しているわけではありません。あまり無責任なことも言えるものではありませんが、不快になるようないじめの内容であり、少なくともパラリンピックをも併せた大会における重要な役職を受け持つには不適なようには思えましたし、小林氏に関しても、世界各国が参加する平和の祭典におけるディレクターというポジションは望ましくないと判断されても致し方のないことではあったと思われます。

しかし、我々はこういった大きな大会での重要ポストを担う人たちの詳しい人間性など大して知らない中で、彼らの過去の軽率な行動や発言をもとに、現在の彼らの人間性までをも否定したりするのはどうなのかとも思えてしまいます。
いじめや差別は許されないことではあります。ただ、そういった過去の過ちは、どうやったら、あるいはどのくらい時間がたてば、許されるものでしょう?過去を悔い改めていたとしても、その人は人生の最期まで、重要な仕事は任せてはならないものでしょうか?
そもそも、人間で、過ちを犯さない者はおりません。その過ちを反省して、次のステップに進むからこそ、成長していくのだと思います。我々は、マスコミなどの矢面に立たされないために、過去の過ちを穿り出されることもなく生活できますが、有名になれば、必ず、その人のあらを探すような人たちが現れます。そういった人達の中では、悪意を持って、人を貶めようという者もおります。その人たちの言い分だけを聞いていれば、どういうことになるでしょうか?当然公平な判断などは出来なくなります。
脛に傷持つような人は沢山おります。特に政治家諸氏などは、若いころから品行方正な人など、どれほどいるものでしょうか?もし、過去の過ちを問題視するのであれば、現職の政治家の方々は、大概が辞職しなくてはならなくなるような気がします。しかし、そうはなりません。
今回の辞任した人たちを弁護する気も毛頭ありませんが、色々と矛盾を感じるのも事実です。

今は、SNSなどで有名人の過ちを裁く人たちが沢山おります。裁かれる側にも言い分があるでしょうが、それはあまり聞く耳を持たれないことがしばしばです。逆に、裁く側が、裁かれる側に回ったとして、彼らは、その境遇に耐えうるのでしょうか?
もう少し、節度を持って、冷静にふるまうことが肝要な時代であると思うのです。

2021年7月25日(日)

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