新潟市西区五十嵐の内科 長野医院 健康に関するお悩みはお気軽にご相談ください。
ホーム > 二刀流


 二刀流
投稿:長野央希
大リーグのLAエンザルスの大谷翔平選手の活躍が連日のように報道されています。投手としても、打者としても目覚ましい活躍をしておりますが、加えて走力も超一級であることを証明してくれています。
全く信じられないような逸材としか言いようがありません。
私は、個人的には日本ハム時代から二刀流ということに懐疑的でした。とても肉体的に活躍を継続できるわけがないと考えていました。
しかし、昨年けがをして、手術も経験してからの現在の活躍を見て、驚きを禁じ得ません。そして、何よりも、大リーグ中継で見る大谷選手の楽しそうにしている様を見るにつけ、こちらが嬉しくなるのを感じます。日本球界時代よりも、楽しそうに、溌剌とプレーしていると思います。純粋に野球を楽しんでいる、いわゆる野球大好き少年が、そのまま大人になったような感じと言える気がします。ここまでくると、純粋に彼を応援したくなりますし、本当にけがのないように、一年を戦い抜いてほしいと切に思います。
従来であれば、高校野球までは投手で4番みたいなことは、よく見かけていましたが、流石にプロの世界で、そういう離れ業を演じるような選手は滅多におりませんでした。それを体現している状況を、現在の社会全般に照らして考えてみました。現代社会は、とにかく分業、分業のシステムになっております。専門性が高いので、業務をより細分化していく必要があるためではありましょう。医療業界でも、やはり科は専門に細かく分かれています。一人の医師が専門以外を診ることに、医師自身も患者さんの側も不安を抱いている側面があるのも事実ですが、専門しか見ない医師が増えていけば、結果的に患者さんをトータルで見ることが出来なくなってしまう恐れがあります。そういう意味で、高次医療機関は専門性を高めて、そして開業医などがホームドクターとしてトータルを診るようなすみわけをしていますが、どんなに専門性を高めても、医師として、まずは患者さんという一人の人間そのものへの関心を持っているべきだと思っています。中には専門性が高くなればなるほど、患者さんに対しての興味よりも、その病気や、その検査の異常な部分のみにしか興味を示さない者がおります。それは医業としての本質に沿っているのかという疑問があります。医師一人一人は、それぞれの考え方がありますが、医師たるものとしては、病気よりも、初めに人ありきであるべきだと思います。大谷選手の活躍を見て、あのような多くの面に超一流の活躍を見せることは出来なくても、少しでもそのように他分野にわたって、地道に努力をして、その努力を患者さんの治療に還元できればという思いを強くしています。

2021年5月11日(火)

<< 業務連絡A
2021.5.7
ワクチンに関して >>
2021.5.14



はじめのページに戻る



長野医院
〒950-2101 新潟県新潟市西区五十嵐1-6448
025-260-5921

Copyright (c) Nagano Clinic All Rights Reserved.