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 雪解け
投稿:長野央希
昨日、魚沼におりました。今年はここ数年では雪の量も多い冬でしたが、三月が暖かかった影響か、雪解けも早い印象があります。とはいえ、日陰などでは残雪がちらほら見受けられます。同時に桜が満開のところもあれば、七分咲きというところもありますが、桜も例年より早いような印象があります。残雪を踏みしめていると、そこに桜の花が舞い落ちてくる様は、胸が痛くなるような切ないような美しさがあります。
それにしても、昨日は魚沼から新潟市に戻ると、尋常ではないような暴風雨で驚きました。本日も依然として風が強く、自転車をこいでも、向かい風だと、思うように前進しないという状態で閉口しました。また、屋外で発熱外来をやっておりますと、強風でフェイスシールドが吹き飛ばされそうになったり、自分自身が突風でよろめいたりと、しんどい時がありますが、冬場の雪や雨が降る中、海風による強風であおられるようなときに比べれば、はるかに良い季節になったものです。
春到来で、気候も良くなり、早く山に登りに行きたいと考えているところですが、私がよく登山をしていた魚沼の山々は、恐らくまだ雪が大分残っているのではないかと思われます。
数年前に、魚沼の権現堂山という、当時住んでいた家からほど近い山にゴールデンウィークに登ったときのことですが、その年はかなりの小雪でしたので、油断して軽装で山に行きました。一般的な登山道ではない、若干マイナーな登山道があるのですが、そちらを登ってみると、二合目にも差し掛かっていないような地点で、既に膝丈くらいの残雪があり、軽装であることを悔やみつつ、登り続けていると、途中から、一面雪に覆われているような状況で、雪に残る足跡がなければ、自分の来た道と、進むべき道が全く分からないようになっていきました。自分のいる位置が分からない、進むべき道が分からないということで、一瞬パニックのような状態に陥ります。
恐らく冬山登山で雪の多いような山に登るということは、こういった状況も承知の上でなければ、恐怖感等の心理状態になって、登山、下山に対する適切な判断力が落ちてしまうのではないかと思わされました。適切な判断が出来なければ、適切な行動もとれず、やみくもな行動で、体力を消耗させ、挙句には低体温で、ますます動きが取れなくなったり、錯乱のような精神状態になってしまったりするのだろうと、身をもって感じさせられました。この権現堂山という山は、どちらかというと低山ではありますが、やはり季節を選ばなければ、あるいは適切な装備を選択していなければ、どのような山でも安全ではなくなるのだと思います。
私は、個人的には八海山も登るのは楽しいのですが、権現堂山と守門岳が好きでした。
最近はクマが多くて、登山を控えていましたが、今年は何とか山登りを楽しめる年になってほしいものです。

2021年4月19日(月)

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